Thunderbolt3接続のeGPU(外付けGPUボックス)AKiTiO Node(500W)の静穏化

AKiTiO NodeはThunderbolt3経由でGPU(グラフィックボード)を外付けできるeGPU(外付けGPUボックス)です。GPUが交換可能で(GPUBOXにしては)お手頃なお値段なのは良いんですが、稼働時の電源のファンが非常に大きいのが難点です。

中にGPUが入っているので、動作中はGPUのファン音がするのはもちろん避けられないんですが、GPUのファンは負荷が低いときは最大音量(速度)では回らないので比較的静かなのに対して、AKiTiO Node本体に付いてるファン(電源・フロントの二カ所)は電源が入ってる間ずっと回っていて回転数の調節もしないようなのでGPUBoxが稼働中は常に最大音量です。
IntelNUCなんかに繋いでると本体なんかよりも遙かに爆音になってしまって、さすがにうるさいので静音化を試みることにしました。

以下の内容には、本体や電源の分解、パーツの交換等が含まれます。製品サポート外になるだけでなく、廃熱対策を怠ると用途や使用状況によってはGPUBOXだけでなく、グラフィックボードや本体などの破損の可能性があります。実行にあたっては自己責任でお願いいたします。

まずは分解と電源の取り外しから、普通に外側を外します。

本体前部には12cmのファンが取り付けられています(フロントのファンは電源ファンに比べるとそこまでうるさくないので放置する手もあります)。

 

フロントのファンは本体の基盤から電源がとられていて、2pinタイプなので交換する場合には変換アダプタが必要になります。

次に電源です。

まずは電源の取り外し、本体裏のネジを5カ所ばかり外すと取り外しできます(電源ケーブルをまとめているタイラップが引っかかるのでカットしておきます)。

この電源についてるファンが主な騒音元です。このファンを静音化するにはふたつの手段があって、電源を丸ごと交換してしまうか、電源を分解してファンを交換するかです。AKiTiO NodeのGPUBOXの電源にはSFX規格の電源が用いられているので別のSFX電源を用意して取り付ければ良いので交換自体は簡単です。500wだとハイエンドGPUを使うには心許ないので「さらなる容量アップを試みたい」という場合には騒音対策がてら高容量の電源に交換してしまうのも有りだと思います。基本的に最近の電源はファンの回転速度コントロールされてると思うので何に交換してもある程度静かになるんじゃないでしょうか。

ケース内のスペース容量を考えると、必要ないケーブルは外しておけるプラグインタイプの電源の方が向いていると思います。なお電源交換時には電源をonにするためのしくみ(検証ボードなど)が必要になるので注意。

SFX規格で500w以上の電源となるとそらなりになお値段結構コストがかさむので、今回は電源のファンを直接交換する方法をとりたいと思います。電源ボックスのネジは封印がされているので、剥がしてネジを外します(※このシールは綺麗に剥がせないようになっていて元には戻せません)。

問題の爆音ファン、80mm x 15mmでした。

同じサイズのファンで静音タイプのものに取り替えます。

電源は2pinタイプなので、3pinか4pinタイプの一般的なファンはそのままでは取り付けられませんので、変換アダプタを利用します。

電源に付いている2pinコネクタに変換アダプタを使って3pinの静音ファンをつなぎ、ファンを固定して元通りに電源をしまえば作業終了です。

この電源についているファン、2pinなのからもわかるとおり回転数のコントロールがされていません。なのでGPUを殆ど利用してない時にも最大限利用してるときにもファンは全力でまわっている状態です。自分はモデリング・ゲームちょっと利用、なのでGPUを長時間フル回転させる機会はそんなに無い予定なんですが、レンダリングなどで長時間フル稼働する場合などでは、あまり低回転の静音ファンだと電源の冷却が追いつかない可能性もあるので注意が必要です。

心配な人は静音ファンへの交換ではなく、ファンコントローラーなんかを付けて手動で回転数を制御する、なんて手もあると思います。GPUBOXのケース内はそこそこ余剰スペースがあるので小さいパーツなら仕込んでおいても大丈夫だと思います(GPUなどに触れてショートしないように養生や固定は必要ですが)。

AKiTiO NodeのGPUBOXは、GPUBOXの電源が入っている状態でも、Thunderbolt経由でつながっているPCが電源が切れている状態であれば、GPU(や電源ファン)は稼働しないので繋げっぱなし・電源スイッチ入れっぱなしでも運用できるのは便利ですね。