Steam deckにWindowsを入れるのにどの方法が良いのか
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Steam deckにWindowsをインストールする
Steam deckには初期状態ではSteam OSがインストールされています。Steamや一部のプラットフォームのゲームは問題なく遊べるものの、非対応のゲーム(原神、FF14など)ゲームはそのままではインストールできません。SteamDeakにWindowsをインストールすることでSteamOSで遊べないゲームもプレイ可能になります。幸い、Steam deckはValueからWindows用のドライバも公開されており、インストールそのものはそこまで難しくありません。
Windowsと元から入っているSteamOSを内蔵SSDやMicroSDカードにどうインストールするのか、共存させるのか、させないのか、ということでいくつか方法があります。それぞれ手間や運用方法などでメリット/デメリットなどもあるのである程度まとめてみました。
Steam deckの内蔵SSDにSteam OS、Windowsを共存させる
本体内蔵のSSDに元から入っているSteamOSと、Windowsを共存させる方法です。
作業手順的には元から入っているSteamOSのデータ領域(パーティション)を二つに切り分けて空き領域を作る→あいた領域にWindowsをインストールする。といった感じです。
高速な内蔵SSDを利用可能
高速な内蔵SSDを使えるので速度面では安定/安心感がある。
インストールが手間
領域(パーティション)の切り分け作業などをSteamOSのデスクトップモードなどで操作する必要があり、それなりに手間がかかる。
容量が不足しがち
内蔵SSDの領域をふたつに分けて、SteamOS、Windowsでそれぞれ分けて利用することになり、「Steam Deakの内臓SSD容量=WindowsOSの容量+SteamOSの容量」となります。OSの容量やインストールするゲームなどSSDの容量を圧迫しやすいです。64GBモデルのSteam deckではそもそも無理な方法になります。
容量面ではMicroSDカードをデータ領域として使うこともできるのでそちらでカバーする方法もあります。
OSの切り替えに難が出ることもある
デフォルトでWindowsが起動するので、SteamOSを立ち上げるのが一手間かかります。双方のOSを簡単に起動できるツールもありますが、OSのアップデートなどで再設定が必要になったりするケースもあるようです。
こんな人にお勧め
SteamOSのデスクトップモードでの作業など、さまざまな作業が必要になりますが、逆に言うと一番SteamDeakを使いこなす方法、ともいえるかもしれません。SteamDeakは本体分解で内臓SSDも交換可能ですので、容量不足に感じたら大容量のSSDに交換するのも視野に入れても良いかもしれません。
SteamOSもWindowsも同じくらい使いこなしたい、後々のメンテナンスも自分でやってみたい、WindowsとSteamOSどちらがメインになるか判断がつかない、というケースでは良いかもしれません。
「Steam deckでSteamOSとWindowsを共存させる方法」
②MicroSDカードにWindowsをインストールする
内蔵SSDにSteam OSを入れたままで、MicroSDカードにWindowsをインストールする方法です。
MicroSDカードにWindowsOSのインストーラーを入れてインストール用MicroSDカードを作成し、Steam deckに接続、Windowsのインストールを行います。
手軽に試せる
MicroSDカードにWindowsのインストールデータ書き込むのが若干手間ですが、SSDのパーティション分け等、あまり複雑な処理が必要無い分比較的簡単に導入が可能です。Steam deck本体のSteam OSや設定を変更しないので、非侵襲的に使える、ミスっても取り返しの付かない事態になりづらい、というメリットもがあります。
手元に64~128GB以上のMicroSDカードがある場合には試しにやってみるのも良いかもしれません。
速度面の問題
目につく最大の問題点は速度面です。MicroSDカードにWindowsやゲームをインストールすることになるので、MicroSDカードの速度にダイレクトに影響を受けます。MicroSDカードの速度は、高速な内蔵SSDに比べてかなり遅いので、OSの起動やゲームの起動等、全体的に動作が遅い/重たいという事態が生じます。
最近のゲームは「起動時に長時間ローディング」するものが多いので、それに関してはスリープ運用でローディングを減らすなどの工夫も必要かもしれません。
容量の問題
「WindowsOSで利用できる容量=MicroSDカード」の容量になります。できるだけ高速なMicroSDカードが欲しい反面、容量も確保しようとすると高額になりがちで、予算的な問題も出てきます。128GBのMicroSDカードなど低容量のモデルでは、WindowsOS+ゲームのインストールを行おうとすると「容量がたりなくてインストールすらできない」といった状況も生じます。MicroSDカードスロットを既に使ってしまっているので、MicroSDカードを追加する、という方法は使えません。
またMicroSDカードは内臓SSDに比べ「書き換え寿命」が低いので大量のデータを常時入れ替えするゲーミングデバイス用途にはそこまで向いていません。容量の大きいMicroSDカードを利用することである程度「書き換え寿命」を緩和できますが、容量ギリギリでデータの書き込みを大量にするような使い方だと比較的短期間にMicroSDの寿命がきて使えなくなる、というケースもあるようです。
切り替え/起動がわかりやすい
起動時に立ち上げ先を内臓SSDかMicroSDカードかに切り替えればSteamOS/Windowsの起動を切り替えることが可能です。MicroSDカードを取り出してしまえば、SteamOSが入っている普通のSteamDeakに戻ります。
こんな人にお勧め
環境を作ってしまえば後々メンテナンスが必要、ということありませんので一番気軽な導入方法かもしれません。
SteamOSメインでたまにWindowsが使いたい、スリープ運用が可能なゲームをする等で起動速度が遅くても問題無い、ほかの方法を試す前に目的のゲームやソフトの動作確認したい、試しにやってみたい、といった場合には良いかもしれません。
「SteamDeakにWindowsOSをインストールする方法:MicroSD編」
③内蔵SSDにSteam OSをインストールする
内蔵SSDのSteam OSを削除して、Windowsをインストールする方法です。
Windowsのインストールメディア(USBメモリ)を作成してそのままWindowsインストールが可能なので、作業そのものは一番簡単かもしれません。
WindowsゲーミングPCとして利用可能
電源ボタンを押すと、Windowsが起動する普通のパソコン/ゲーミングデバイスです。文字入力や操作などマウスやキーボードなどを接続しないと操作しづらい作業もありますが、タッチパッドやアナログスティックなどでポインタの操作は可能なので、ゲームの起動など簡単な操作であれば本体のみでも結構操作可能です。
内臓SSDをフルに使える
容量をSteamOSと共有しないので、内臓SSDをフルに利用可能です。また、必要に応じてMicroSDカードで容量の増設も可能です。
SteamOSは使えない
Steam/ゲームに特化したコントローラで操作が完結するSteam OSは利用できなくなります。Windows機なので、Windows用のSteamソフトやゲームはインストールや実行が可能で、ゲームは普通に遊べます。
こんな人にお勧め
Windowsのインストールディスクを作ってWindowsをインストールしてドライバを入れるだけ、ということである意味一番作業の手間はかかりません。SteamOSの再インストール方法も公開されているのでWindows→Steam OSへ戻すことも(時間をかければ)可能です、データのバックアップさえとれれば取り返しの付かない事態になる、という事もありません。
メインで遊んでいるゲームがSteamOS非対応、Windowsでのゲーム以外の軽作業等もやりたい、モニターやキーボードをつないでデスクトップPC代わりに使いたい、といった方向けでしょうか。