Minibookの為に2280サイズのNvmeSSD(WD SN500)を2242サイズに加工してみた

Minibook | ガジェット

内蔵SSDも数年前に比べて値段も安く容量も大きくなってきて、だいぶ利用しやすくなってきた感もありますが、一般的に流通しているのは細長い「2280サイズ」と呼ばれる規格になります。
GPDwin2やMinibookなどは「2242サイズ」という一回り小さいサイズのものが用いられています。SATA接続・NGSFなどと呼ばれることが多いですが、m3-8100Y版のMinibookなど一部の端末はより高速なNVMe接続に対応しています。

MinibookにもNVMe接続のSSDを載せてみたいところですが、2280サイズのSSDに比べると2242サイズはそもそもラインナップが乏しく、ましてや高速なNVMe対応のものとなると国内ではNetacのN930ESKingspecなど、選択肢はあまり多くありません。

WestanDigitalのSN520シリーズは2280/2242ともにラインナップに入っているのですが…一般流通しているSN500シリーズには2242サイズは無いようです。

で、このSN500シリーズ、SN520と同様に2280/2242と同じ基板レイアウトになっているようで、2280モデルの方は「基板の板が長いだけで2242モデルとほぼ同じモノ」の可能性が高い、ということで「ぶった切って使う」という荒技が使えるようなので挑戦してみました。※後継のSN550はチップの位置が変更になってしまったので切って使うのは難しいと思います、あくまでSN500限定だと思ってください。

 

 

まずは普通にIntelNUCに繋いでベンチマークをしてみました。

NVMe相応というか、コスパ考えると良い速度です。

これをぶったぎっていきます。

※以下の内容は基板を直接加工する危険な作業です。メーカー・ショップサポートが効かなくなるだけでなくSSD自体を破損する可能性も多々あり、実際に加工が成功するかどうかの保証はありません。加工可能なSSDかどうか&破損などのリスク判断、実行は自己責任でお願いします。

実際に用意したSN500(WDS500G1B0C)と…

ダイヤモンドカッター。
リューターは持っていませんが電動ドリルは持っているので、今回はダイヤモンドカッターだけ新規に調達しました。
SSDにはあらかじめWindows10のOSをインストールしておきました。当たり前ですがこの状態では普通に立ち上がります。

2242のサイズをマーキング。

念のためマスキングして台に固定。熱が出るかと思ってヒートシンク裏返して即席の台にしましたが、今回の作業では特に発熱とかもありませんでした。

ラインに沿ってダイヤモンドカッターの刃を入れていきます。
リューターではないので位置がずれやすかったですが、ゆっくりやっていけばそこまで難しい作業では無いかと思います。

切った状態でNUCに差して動作確認。
問題無く起動しました。

マステを外して固定用のミゾも切っておきます。

Minibookに取り付ける場合には背面のハッチを外して、取り付けるだけです。

問題無く設置・起動し、OSのインストールも可能でした。

Minibookでのベンチマーク結果、本体側の速度上限に達しているようで、本来のスペックは発揮できていませんが、内蔵eMMCや非nvmeのSSDよりはパフォーマンスは高くなっています。

リューターやダイヤモンドカッターなどを全て新規に用意するとなると、それだけでプラス数千円かかるのと、加工時の破損リスクや、そもそも切っても平気なSSDなのか? とか、それなりに敷居は高いですが、実際やってみると小一時間でトラブルなく作業できました。リューターや電気ドリル等お持ちの場合にはチャレンジしてみるのも良いかもしれません。

WDブランドのNVMe対応の2242サイズSSDを安価に調達できたので個人的には良い選択肢でした。