GPD WIN3のSSD交換方法とOSクリーンインストール
GPD WIN3には1TBのNVMe接続のSSDが内蔵されています。元々搭載されているのはBIWIN NS200シリーズの1TBのM.2 NVMe SSDのようです。
結論から言うとGPD WIN3は「本体を分解することでSSDの交換が可能」です。
GPD WIN3に載せるSSDについて
GPD WIN3は本体分解することでSSDの交換が可能ですが、搭載可能なのは本体内蔵スペースの関係で「片面実装のSSDのみ搭載可能」になっているので注意が必要です。
片面実装SSDの詳細は別途まとめましたので「GPD WIN 3で使える/使いたいオプションやアクセサリ」のSSDの項目をご参考ください。
OSのインストール・リカバリディスクの作成について
SSDを用意したら、交換したSSDにWindowsをインストールする準備をします。いろいろと方法はあるかと思いますが、GPDの方でも推奨している標準的な方法で。16GBのUSBメモリが必要です。
まずGPDのサイトからファームウェア「(New)GPD WIN 3 Windows Firmware (20H2)」とドライバーをダウンロードしてきます。ファームウェアとありますが、リカバリディスク(作成ツール)ですね。
「GPD WIN 3 Firmware & Driver & BIOS – Shenzhen GPD Technology Co., Ltd.」
USBメモリをGPD WIN3か、別のPCに刺し、PCから、USBメモリを右クリックして「フォーマット」を選びます。
ファイルシステムは「NTFS」でボリュームラベルは「 WINPE」にしてフォーマットします。ダウンロードしたファームウェアのファイルを解凍後、「WIN-MAX-OS-*******(*部分はバージョンによって変わります)」のフォルダの中身を丸ごとUSBメモリにコピーします。
Windows PROを入れたいなど、ファームウェアを使わない場合には、普通にWindowsをインストールしてから、公式からダウンロードできるドライバをダウンロード・解凍してインストールしていく手もあります。ファームウェア・ドライバ両方合わせても13GBくらいなので、16GBのUSBメモリがあればまとめて入ります。
GPD WIN3の分解・SSD交換方法
GPD WIN3やSSDの交換をした場合に保証がどうなるかは購入ルート・代理店でも変わってくるかとは思いますので、分解・交換は自己判断でお願い致します。
※以下の内容は本体を分解する行為を伴う危険な作業です。メーカー・ショップサポートが効かなくなるだけでなくファンやSSD、本体を破損する可能性もあります。分解や交換に伴う破損などのリスク判断、実行は自己責任でお願いします。
GPD WIN3には「Windows 10 Single Language」がインストールされています。ライセンスの関係でSSDを交換する前にGPD WIN3を起動し初期設定時にMicrosoftアカウントでログインしておくとアカウントとWindowsのプロダクトキーの紐づけがされますのでやっておきましょう。Microsoftアカウントを利用したくない場合にはProduKeyなどのソフトを使ってあらかじめプロダクトキーを抽出しておく方法もあります。
まずGPD WIN3を裏返し、裏側のネジ7カ所を外します。ネジ穴が細いので軸が細いプラスドライバー(精密ドライバー)があった方が良いかもしれません。
ネジを外したら横面のヘリに沿って薄いヘラなどを挟み込み、裏蓋を外していきます。横からぐるっと一周させる感じで外していくのが良いでしょう。あまり強引に開けるとツメが折れたりするので一カ所づつゆっくりやりましょう。
裏蓋を外すとバッテリーとCPUファンが見えます。ファンの下に挟まるようにしてNVMeのSSDが装着されています。
ファンについている二カ所のネジを外します。ファンは外周側根元で固定されていますが、ネジを外すと浮くようになるので、そのまま起こすと下のSSDにアクセスできるようになります。
SSDを固定しているネジを外してSSDを取り外し、交換用のSSDを取り付けます。
接地など気になるようならSSDにカプトンテープを巻くのもありかもしれません。
SSDを交換したらネジ止めし、ファンのネジ止め、裏蓋を装着、ネジで固定と逆の手順で戻していきます。
Windowsのインストール
裏蓋をかぶせて通電チェックし、問題が無いようならば、先ほど作っておいたファームウェアUSBメモリを GPD WIN3へ挿して起動します。
SSDにOSがインストールされていないので、自動的にUSBメモリから立ち上がるかと思います。
特に断りもなく自動でWindowsのセットアップが始まります。しばらくすると再起動され、Windowsの初期設定画面(言語の選択やWi-Fiの設定など)が始まりますので、必要な設定を行えばインストール完了です。
新しいSSDでWindowsが立ち上がればインストール終了です。
システム設定の「更新とセキュリティ」>「ライセンス認証」の項目などで「ライセンス認証ができません」という警告が出るかと思いますので、その場合にはすぐ下の「トラブルシューティング」を行うことでMicrosoftアカウントに紐づけられた認証が行われます。あらかじめMicrosoftアカウントアカウントでログインしていない場合には、コピーしておいたプロダクトキーを入力するか、有効なプロダクトキーを用意する必要があります。
ということで、無事SSDの交換が終了しました、これで容量にも余裕が出てゲームや諸々が捗りますね。
なお、リカバリを行った場合、SSDのパーティションがCドライブ(100GB)とDドライブ(残りの容量)に分かれてしまうので、気になる方はDドライブにデータを置く前に、パーティションをCのみに統合しておいた方が良いと思います。
取り外したSSDについて
内蔵SSDを交換した場合、取り出したNVMeのSSDはバックアップ&予備として取っておくとか、別のPCで使う、という手もあると思いますが、USBのSSDケースに入れてUSB 3.1 Gen2(10Gbps)の高速なUSBストレージとして使うのも良いと思います。「SATA用」ではなく「NVMe対応」のものが必要です。
※Thunderbolt3/4対応のNVMe SSDケースです。最大40Gbps、読み込み速度:2800MB/sと大変高速ですが、Thunderbolt4ポート専用なのとお値段が高いのがネック。