オンロードラリーイベント「よちよちラリーVol3」参加レポート

2025年4月13日に名古屋で開催されたオンロードラリー(舗装路のみのラリー)イベント「よちよちラリーVol3」に参加してきました。雨の中でのラリー参加はなかなかハードでしたが、イベント全体の雰囲気も良くて非常に楽しい一日になりました。
スタート前/準備編
関東民なので、名古屋までいくのはさすがに……って思ったんですが、四ツ葉モーターサイクルさんにはかねてから興味があったのと「なんか面白そうだな」って思ったので頑張って行ってみました。四ツ葉モーターサイクルは名古屋市内にありますが、豊田のビジネスホテルに前泊後拍で二泊です。前日の移動にはこないだ参加したなのはなラリーで走ったエリアなんかも通りつつ名古屋に向かいました。

数日前からの予報通りではあったんですが、当日は朝から雨です。荷物の固定とか雨対策など朝色々バタバタしてしまって、スタートの9時ギリギリに到着です。駐車場にバイクを停めて、四ツ葉モーターサイクルの店内/店外に向かいます。
遅れてしまって申し訳ない気持ちで一杯でしたが温かく迎えていただきました。受付処理をしてゼッケンを受け取ります。
ブリーフィング
参加者も揃ったのでブリーフィング開始です。

コマ図作成されたコマ連の加藤代表や、びじばいオイルのEPLのかわみちさんの紹介などをしつつ主催の挨拶です。
よちよちラリーは4輪でも2輪でも参加OKのイベントで、天候のこともあって直前にバイク→車に車種変更されたかたも結構います。またラリーの時間制限等も設けてないので夜まで待ってます。また、本日の出走を別日に振り替えも可能で、その場合もできる範囲でサポートします、とのことでした。
今回コマツアー(イベントで使われるラリーアプリ)のプッシュ通知機能を使って連絡を行うかもしれないので、通知機能をオンにしておいてほしい。昼食に関しては、スイーツポイントやお店などは道中にはあるが、あいにくの天候なので、コンビニや道の駅などで済ませた方が良いかもしれない、という説明がありました。
ツーリングラリーの場合、どのエリアに行くか、行先の情報が走る前にはわからないので、昼食などのざっくりとした指針があるのは助かります。
今日バイク参加のひとはある程度雨対策や濡れる覚悟自体はあると思います。とはいえ全身ずぶぬれになってしまうので、雨天時だとその辺のお店に入るのはちょっと難しくなります。その辺も含めてハードな一日になりそうです。
お店ではコーヒーを入れて、ピザも焼いて待っているので、戻ってきたら食べて欲しい。ピザはもしかしたら無くなってしまうかもしれない、といった話と、途中で迷ったりしんどくなったら諦めて戻ってきても良い、といった心温まる案内が続きます。
というかゴールの話を聞いていると「早々にリタイアしてここでコーヒーを飲みながらピザを焼けるのを待つ」のが最適解なのでは!? って思ってしまいました。こんなリタイア誘惑の強いラリーイベントが他にあるんでしょうか。
通知事項としてはコマ図に「コンビニ」が書いてあるが、2カ所ほど「コンビニだったなにか」に変わっている、とのことです。もう一カ所、試走でわかりづらいところがあったので、「正面が工事現場の丁字路は左折です」というコマ図(距離指定は無し)が追加されていました。

「コンビニだったなにか」は聞いておけばわかるかな、と思いましたが、丁字路左折はマステ借りてメモしておきました。
天候も悪いので、とにかく一日安全運転で、という締めでブリーフィング終了です。
今回の装備
ゼッケン貰ったので早速バイクに貼りました。よちよちラリーのゼッケン可愛いですよね。

よくあるゼッケンサイズよ少し小さいんですけど、よちよち感があってそこがまた良い。って思ってたんですけど、このサイズ、カブのレッグシールドに付けれるサイズなんですね! カブの場合フロントウィンドウやカウルにゼッケンが貼り付けられない場合には、ゼッケンを取り付ける為のパネルや板などを用意する必要があるんですが、このサイズならカブのカウルに貼り付けできるみたいです。
うーん、さすがによく考えられたデザインというか、マッチ感素晴らしいですね。
よちよちラリーはラリーアプリ「コマツアー」に対応しているアプリなので、基本的にはスマフォ一台で参加ができます。
今まで参加したラリーイベントでは「コマツアー」を7インチタブレットで見ながらルートを進んでいました。何回か参加してだいぶラリーにも慣れてきた気もするので、今回は「紙のコマ図」に挑戦することにしました。

今日のために、紙のコマ図をセットするコマ図ホルダー(マップホルダー)も用意しました。自作したんですが、試行錯誤しているうちになぜか3セットくらいできてしまいました。不思議です。
マップを上下に動かすのは左のハンドルを手回しします。電動でマップを動かすタイプもありますが、短期間で自作は難しそうなので手動(手回し)です。
自作の様子や作り方などは別途まとめると思いますのでそれはそれでご覧頂ければ。

紙のコマ図は「縦に長く繋がったコマ図」をロール状に巻き取ってそれを順次送り出して見ていくような構造になっています。

コマ図自体は事前にPDFで受け取るので、印刷して切って縦に貼り付ける必要があります。東京出るギリギリまで準備はマップホルダーの調整をしていたので、前日の夜にホテルのエントランスでコマ図の貼り付けやってました。

無事巻き取ったコマ図を見てちょっとニヤニヤしちゃいました。紙のコマ図って謎の憧れというか良さがありますね。「やってる感」があるというか。こうした手間やアナログ感等が「良い」と思える人は、是非紙のコマ図使って見て欲しいと思いますし、「スマフォ一台で手軽にラリー参加」というシンプルさもありがたいです。各自いろんなスタイルで参加できるのがオンロード/カジュアルなラリーの魅力だと思います。

さて、ラリーにはマップホルダーの他に専用の距離計(ラリーコンピュータ)が必要となります。「コマツアー」だとアプリ内に距離計も実装されているので便利なのですが、今回は紙のコマ図なので、スマフォで動くラリーコンピュータ(アプリ)を用意しました。スマフォとマップホルダーを並べてそれらを見ながらルートを進んでいくことになります。
それとは別に、当日は位置情報確認・把握のためにコマツアーのアプリをビーコンモードにして別途動かしておきます。
雨対策(機材Var)
自作のマップホルダーを意気揚々と持ってきたのは良いのですが、天候はあいにくの雨。雨対策が必要になります。
まずはマップホルダーから。

一応ツールケースをベースに作ったので、スキマからガンガン水が入るということは無さそうですが、防水というほどのものではないですし、ハンドルの軸受けで横に穴も空いています。中にいれるマップは普通のコピー用紙なので、盛大に濡れるとマップが破れたりちぎれたりするのでそこまでの浸水は避けたいところです。逆に言えば中のマップが濡れない程度に水が防げれば良かろう、ということでマチ付きのビニール袋に丸ごといれてしまうことにしました。
ビニールの滑落防止とマップが見やすいように輪ゴムをかけて固定しておきます。
次にラリーコンピュータです。
普通のスマートフォンとラリーアプリを使うことでGPS情報を使って走行距離がわかる仕組みになっています。
コマ図で指示されている距離と、ラリーコンピュータの距離を見比べながら進んでいくのですが、数字に差異が出てくるので、その場合はラリーコンピュータの方で数字を補正します。ラリー中に画面をタッチして距離を微調整するのですが、これが雨と相性最悪です。スマートフォン自体が防水タイプならそのまま使えるとはいえ、画面が濡れているとタッチが効かなかったり誤タッチで勝手に動作したりと、使い物になりません。
コマツアーもそうですが、Bluetoothリモコン(コントローラー)を使うと走行中に画面にタッチせずに操作ができるので今回も同様の操作で行こうと思いました。
ところが、本来使おうと思っていたラリーアプリを前日にテストしたところ、持ってたBluetoothリモコンがアプリに対応せず操作できませんでした。別の対応リモコンを調達する時間は無いので、アプリの方を変更することに。
ちょうどraku2 rally(らくらくラリー)というアプリを見かけたので、とりあえずいれてみてテストしたところ、持って行ってたリモコンも対応してました。よかった。よく見たら数日前にリリースされたアプリで、超絶ナイスタイミングというか、よちよちラリーと同日に南房総の方でDOA(ラリーイベント)が開催されていて、それに合わせてのリリースだったようです。
画面も見やすいし良い感じです。

テスト走行もしてないので誤差等は心配ですが、そこはもうぶっつけ本番でやってみるしかありません。スマフォの方は生活防水くらいは付いていたような気がしますが、充電しながら使いたいのもあって、ジップロックにいれてケーブルだけ出してスタンドに挟み込んでの運用です。

雨のよちよちラリー
さてブリーフィングが終わって、いよいよラリースタートです。バイク→車の車種変更なども多く、ゼッケン順に並んでないから「一番手前のバイクからスタート→車スタートで行きましょう」っていう段取りになりました。

あっ、一番手前にいるのは最後に停めた自分のバイクですね?
っていうか、上で長々装備とか前説とか書いてましたが、最遅参で受付→ブリーフィング→じゃあスタート、って感じでその間実時間は15分位です、展開が早い!

手早く準備してバイクにまたがって一応多分スタートできるんじゃないかな……って感じでしたが、あきらかに動揺していたので見てわかるレベルだったのか、次に並んでる方に先に行って貰うことになったりならかったり(?)、バタバタとしたスタートになりました。
結局先頭スタートにはなったんですが、さて進むぞっとって思ってコマ図を見ると……あれ、なんか数字見えなくない? コマ図の位置を示す距離ははっきり見えるんですが、図の中に補足で書いてある小さい文字が結構見づらいです。

半透明のクリアケースと半透明のビニール袋が重なって、かなり見づらくなってますね。これはサランラップとかの方が良かったなー、って思いましたが後の祭りです。コマ図を見ると、駐車場を出て、いくつかカドを曲がって県道に出る、みたいなノリだと思います、うん、大丈夫、たぶん。
ということで雨の中スタートです。なんとか県道に出て次のコマを見ると400mほど行って左折です。
ここで左折……あってるよね?
今までだとスタート時は前を先行のバイクが走っているので、前見たらバイクがいるのでちょっと安心でしたが、今回は先頭なのでそれもありません。「これがトップを走る緊張感……」とか言いながらもこっそりバックミラーみたら後続のバイクが左ウィンカー出していたので、一安心。
前のバイクが曲がっているから着いていけば良いや、って一緒に曲がるとそのまま一緒に迷うこともあるので、油断は禁物です。つまり今先頭を走る自分が率先して迷うと後続も迷う可能性が有りますね。
次のコマまで2~3kmの直進区間に入ったのでそんなくだらないことを考えつつ、次のコマを見るためにコマ図のマップを送ったり戻したり。おぉー、自作もマップホルダー、ちゃんと動く……いや、一応テストとかもしたんですが、巻いた紙が締まっちゃって動きが悪くなったり、とかもあったので、するすると動くだけでも結構感動します。
あまり力をいれずにハンドルをちょいちょいするだけで動くので、回すときも神経も使わないで良さそうです。良かったー。
今のところ距離計も動いてるし、距離も見やすいしでそっちもとりあえずは大丈夫そうです。天気は相変わらずの雨模様ですが、距離計もコマ図も見れるし、細かい数字や図は……雰囲気で察していきます。右左の曲がる方向さえ間違えなければなんとかなるでしょう。
よーし行けるぞ! って思ったら俄然進むのが楽しくなってきました。
迷わせポイント
しばらく都市部を進んでいくと、急に畑というか、果樹園(?)のようなところにたどり着きました。
コマ図の指示に従って交差点を曲がる場合、信号があったり、一時停止の標識があったりで、そのこともコマ図に書かれているのでそれを目安に曲がるのですが、信号や目印が無い場所で曲がることもあります。その場合、頼りになるのは道の形状や方向、あとは距離計の数字を頼りに曲がる場所を探すことになります。そして今まさにその状況で、畑や果樹園、農道などは信号や標識が無いので距離計頼りになります。気付いたら行き過ぎちゃったりして戻ったりと、なかなか難しいです。
こんなところ通らなくても……いや、こんなところだから通るのか。

距離計と迫りくる道を必死に見ながら曲がる場所を探します。
あと、これさっきこっちのほうから来なかったっけ? って思ったんですけど、あえて近いルートを通ることで「自分とは違うところを違う方向に走っているバイクを見てさらに混乱する」みたいな効果狙ってませんか、考えすぎですかね。
序盤から、こんな、迷わせポイントが、あるなんて!
あと地味に視界が通らないのも不安を増長させます。作り手の作為(?)を感じる……などとコマ図見ながらブツブツを言いながら、なんとかどうにか、ハマらずに抜け出しました。距離計もしっかり仕事をしてくれました、ありがとうraku2 rally!
ルートはまた街中に戻って少し気を緩めつつ、しばらく行ったらコマ図のコメントに「飲める大福餅」の文字が……気にはなりますが、序盤はサクサク進めたいのでスルーです、気になるけど。雨装備だとどうしてもフットワークが悪くなりますね。
Frank Point?
高速SAの裏口入場です。先着のバイクと自分と同時くらいに入ったバイクを見ながら一休み。
コマ図に「Frank Point」の文字がありましたが、天気のせいかやってなかったのか見つからなかったのか。とりあえず「あんまき」なる食べ物が売っていたのであずきと白あんを一個ずつ買っておきます。

雨装備(人Var)
今日の装備は上はプロテクタージャケットの上に、ダウンジャケットのボトムス、その上にワークマンのカッパという装備です。あとはライディングシューズが防水タイプではないので、防水シューカバーを履いています。グローブは防寒テムレス、裏起毛で冷えにくく、完全防水です。
バイクを通勤で使っていたときは雨でも移動していたので、装備的にも「これで大丈夫であろう」と思いつつ、あとはもう「できるだけバイクを倒さずに気を付けて進む」といった感じでしょうか。
まあなんとかなるでしょう、と思って進んでいたのですが、1時間くらいたったころから、手首がなにやらひんやりしてきます。防寒グローブとカッパの間にスキマができると、そこからじわじわ浸水しているようです。あとなぜか、左足だけ冷たい。
これはバイクのストップ&ゴーで足の上げ下ろしをするので、カッパとシューカバーの間にスキマができやすく、シューカバーの根元部分から水が入ってきてしまう見たいです。
短時間の移動であれば問題無いような装備でも「数時間雨の中バイクで移動する」というのはよく考えたら初の経験です。ひょっとして長時間の雨天走行には別の次元の対策が必要なのでは……って思いはじめましたが既に後の祭りです。
道の駅 藤川宿
ジャンクションの下や謎のお寺などを通過しつつルートを進みます。


道の駅 藤川宿に到着しました。

なんと、この道の駅、バイク用の駐車場に屋根が付いていますよ。屋根があるとインナーが濡れる心配が無いので、雨装備一式外せるのでだいぶ楽です。カッパ脱いだりシューカバー脱いだり。左足のシューカバーは案の定水入って中の靴下まで濡れてます。あとネックゲイターを付けていたんですが、こちらもずぶ濡れ。絞ったらすごい水出てきました。中に着ているプロテクタージャケットもネックゲイター経由もうっすら濡れています。

屋根のあることに感謝しながら、とりあえず装備を外して一息つけました。
しかし、この後に屋根付きエリアに停められる可能性なんかを考えると、ここで少し時間をとって、昼ごはん休憩にする方が良さそうですね。
コマツアーをビーコンモードで動かしているメインのスマフォ、食事中に充電しておこうと思ったら、ケーブル刺したとたんに警告音が。「コネクタ部に水ついてるから充電できません」とのことで、スマフォは防水のなんですが、濡れたままで充電は無理ですね。自分のスマフォは警告出るのでまだよいんですが、この状態で充電しちゃえる端末だと最悪ショートして故障する可能性もあるので怖いですね。

マップホルダーの方はぱっと見は浸水無し。距離計の方も問題なく動いてます。Bluetoothリモコンとの組み合わせ、スマフォに一切触れずに距離計の操作できるし本当に良いですね、特に雨の時には。

さて、お昼御飯です。せっかくなので味噌カツ定食食べました。全体的にしっかりとした味付けでおいしゅうございました。赤味噌のお味噌汁も良かった。
窓際でご飯を食べながらぼんやり外を見ると、結構な雨が降っています。

どう考えても「バイクで一日外を走り回るのに向いた日」ではないなー、とは思いつつも。でも走ってるときは結構楽しいんですよね。
いやでも冷静に考えたらご飯食べて、この後また雨の中バイクで走りだすとか。「もう濡れたくない嫌だ……」って気持ちと、「まだまだ行けるぞ」という気持ちで、心がふたつありますね。ここで冷静になってはいけない!
食後は道の駅でイチゴいっぱい入ったフルーツサンドとかういろう買ったりとかしました。熱量は大事です。

駐車場に戻ってみると、この雨の中でもそこそこバイクが停まってます。やはり皆さんツーリング……ではなく皆さんよちよちラリー参加の車両ですね。こんな雨なのによく走るなぁ、変わってるなぁ、って思いながらも自分もその一人かと思ったらおかしくなってきました。さて、ルートに戻りましょうか。
走り出してからバイクにつけてたメモを確認すると、そろそろ追加コマ図のあたりのようです。追加分は距離の記載がないので「正面に工事現場がある丁字路があったら左!」ってぶつぶつ言いながら進みます。

距離もなんですけど、ラリー中って一人なのをいいことに、距離とかずっとブツブツ言いながら走ってます。いやみんな言いますよね、大丈夫ですよね?
公園とかオープンなエリアを通り抜けて進みます。車道の上をちょいちょい橋が架かっています。

ここだけじゃなく、街中を走っていると道路の上を橋が架かっているのをよく見ました。歩車分離の都市設計なのかなー、などと思いながら見ていました。橋もいろんなデザインがあったりして見てて面白いですね。
天神様の横を通り過ぎぎて、大きい鳥居をくぐります。

ちょうどよいので一枚撮っておきます。
写真撮ってるとよちよちラリーの車両が通りかかって、手を挙げて軽く挨拶したりとか、そういうのも良いですね。お互いにペースを合わせているわけではないので、連なって走っているときもあれば気づいたら見えなくなっているときもあったり。

前後に同じ参加者のバイクがいると、曲がる場所などがわかるので、いわゆる「ネタばれ」に近い形になってしまうことがあります。一緒に走るのも楽しいな、とも思いつつ、若干ネタバレも気にしつつ、みたいな感じになるのでこの辺は個人差出るところですね。あまり気になるようなら、速度を落としたり停まったりで距離とるのも有りです。
楽しく一緒に走るもよし、一人でコマ図とじっくり向き合うのもよし、競技性はないので、自分のペースで走れるのが良いですね。
ということでばらけたり前後しながらも、3台で連なって進んでいました。今は前にカブを見つつ、細い道を進みます。

交通量の多い道に出るルートだったので、車に気を付けながら右折します。側道から県道にでるような右折が一番気を使いますね……天気も悪いとなおさらです。安全運転安全運転。
などとぼんやり考えていたら前のバイクが右ウィンカー、あれっ? って思ってコマ図見たら120mで次のY字路を側道側に右折になっています。あぶなっ、って思って慌てて右折しました。
危なかったー、急にコマ図が来たので……ちょっと油断してました。気を引き締めて進みます。
View Point
増水してすごいことになっている川沿いを進むとどうやら山っぽいルートになりそうです。今回の展望&山小道ポイントかな、って思いながら進みます。山道、濡れた落ち葉が狭い道をさらに狭くしていて、さらに道には川のように水が流れています。

オンロードのバイクだと、なんなら引き返すレベル。
対向車のことも考えつつも、端には寄らず、とにかくバイクを立てて舵角で曲がることを意識しながら気を付けて進んでいきます。
マムシView?
しばらく登ると駐車場に着きました。

コマ図にはView Pointの文字が。駐車場にバイクを停めて周りを見てもうっそうとした木々が見えるだけです。

よくよく見回すとすこし離れたところに謎のオブジェクト発見です! なんか展望台的なものなんでしょうか。キノコのようにも見えますが、よく見ると富士山モチーフっぽいですね。

狭い階段を上ってみると……結構な広域ビューです。
名古屋市街(?)を一望できます。

遠くの方には橋だったり川だったり謎の……なにか?
謎の何か
景観を堪能した後は小山を慎重に下って、コマ図に従って進んでいきます。
遠くの方に尖った何かが見えます。すごい攻撃的なシルエット、なんかガメラみたいなのいるんですけど。
多分スタジアムかなんかだと思うんですが、名古屋メットライフドーム的な?
そのままオンルートで近くまで通ったのでバイクを停めてしげしげと見ましたが、見れば見るほど尖ったデザインですね。かっこいい。


救世主コーナン
謎の強い建築物を後にしてルートを進みます。

とても……おいしそうなんですが、が……今のコンディションでソフトクリーム食べたら生死にかかわりますね。と、写真などを撮っていたら、雨が小降りになってきてました。
とはいえ、自分の身を振り返ると、既に靴は両足どっぷり浸水。テムレスのグローブも中に水が入ってしまってなかなか気持ち悪い状況。グローブや靴下は替えをもって来てるんですが、ライディングシューズは今履いてる一足限り、このままゴールまで走ること自体はできそうですが、この浸水具合で明日コレを履いて東京に帰るのはちょっとキツいですね。長靴はいてくるのがベストチョイスだったかな、と思いつつも、この後や明日のことも考えると何らかの履物が欲しいところです。
いっそワークマンでもあれば靴でも長靴でも買えるのになー、とは思うのですが、オンルートでは見かけませんでした。

どうしたものかー、って思いながらルートを進んでいくと、コーナン発見です。ちょうど曲がるところにあったので、コマ図の距離を確認してそのままコーナンに寄り道します。バイクを停めると雨も止んでいたのでカッパやグローブもキャストオフ。靴逆さにすると、水がダバーってなりました、ひどい。
「サンダルだと安い……」って思ったけどさすがにそれは無いので、スリッポンの靴を一足買って駐車場で履き替え。
はー、生き返る。
雨も止んで、濡れ鼠からも脱出して、ちょっと人間っぽさを取り戻した気分です。
さてゴールまであと少し、と思ったところでスマフォを見たらコマツアーからの通知が来ているようです。朝のブリーフィングでその話出てたなー、って思って通知見たら……しらない間に、ピザが出来てて、そして食べ終わっている!!

なんだろうこれ、オンタイムではない事後で見たけど、なんか悔しい、自分もピザ食べたいです。
謎の悔しさを胸に、コーナンを後にしました。
ゴール
コーナンは既にゴールの近くだったこともあり、その後はトラブルもなくゴール/スタート地点の四ツ葉モーターサイクルさんに到着しました。
駐車ポイントに行くと、道中一緒だった2台のバイクが止まっていました。バイク勢としては3番手の到着だったみたいです。無事ゴール処理もして無事ゴールです。トータル130km弱、約6時間半の走行でした。疲れたけど楽しかったー。

デビュー戦からいきなりハードな雨模様になった自作のコマ図ホルダーですが、無事役目を果たしてくれました。raku2 rallyもばっちり利用できました、本当にありがとう! 苦楽をともにしたツールにはすっかり愛着が沸いてます。

ゴール後に頂いたコーヒーが美味しかったこと美味しかったこと。
四ツ葉モーターサイクルの店内やお店の前は、先についていた人、車で走ってた人、途中で帰ってきた人、今日は走らなかった人、とにかくいろんな人がいて、ワイワイにぎやかです。

道中やんわり一緒だった方とお話なんかもしました。足から濡れた、手首から濡れた、カッパ貫通した、など浸水話で盛り上がりました。「ワークマンで新しいカッパ買って浸水したカッパ一式交換しようかと思った」って話に深く頷いてしまいました。なにせ今日一日濡れてて走ってたので、話す方も聞く方も話に身が入ります。
後からゴールした人から道中の話を聞くのも面白かったです。「忘れもしない118コマ!!」って悲鳴(?)を聞いたりとか。帰ってきてコマ図のどこで迷ったか、という話を話したり聞いたりできるのも楽しいですね。
四ツ葉モーターサイクルさんでは、旧カブ用のアクセサリーバーの「まとまるバー」を販売していて、現物を見せて貰ったりとか。コレがカブに雰囲気がマッチしててかっこかわいいんですよ。写真撮って無かったので ストアの方で是非見てみてください。
お店の前でカブを囲みながら、装備を見ながらアレが良いコレも良いなんて話も。

マップホルダーとかのタワーを支える治具はまとまるバーの特注版(?)で強いものだそうです。
四ツ葉モーターサイクルでカブを購入した関東勢の方が、点検がてらよちよちラリーに参加、なんて話も聞いて「カブの……里帰りだ……!」って思ったりしました。
お店の中はピザとコーヒー以外にもいろんなお土産やら差し入れやらでいっぱいでした。関東土産として、ベタですが鳩サブレーを持って行ったんですが、好評だったみたいで良かったです。序盤にスルーした「飲める大福」も差し入れられていたようで、頂きました。ふわっふわで美味しかったです。あと、三重のお餅が美味しかったです。ピザも頂きました、おいしかった!
色々食べながらも、バイクやラリーの話で盛り上がりました。

今回自作していたマップホルダーですが、使ったやつのほかに簡易ヴァージョン作ってみたのでそれも持って来たんですが、簡易版も手軽に作れて良さそう、って感想も頂けました。あと、コマ図の巻き方を聞いて目から鱗。
走り終わって
さて、振り返ってみると、やはり天候のおかげもあってなかなかハードなラリーとなりました。
コマ図って次のコマまでの距離が2~5kmとかで間が空くと「しばらくまっすぐ進むだけだな」って多少油断できる休憩みたいな区間もあるんですが、街中の移動が多かったせいか、1km前後のコマが多かったような印象を受けました。雨の中体力と集中力が削られる中で、断続的に続くコマ図が弱った集中力をさらに痛めつける、というなかなかの油断できないシチュエーションです。
「しんどかった」と思いつつ「そこが面白かった」とも思うので不思議ですね。景観や街並みの様子なんかも含めて、晴れた日に走るとまた違う感想になるのかもしれません。オンロードラリーとはいえ、風雨にさらされてバイクを長時間運転するのそれだけでも結構ハードなので、自分を含め皆さん無事にお店に戻れたのが幸いでした。
「やっぱラリーってくらいだし多少のハードな状況でも開催されるんだなぁ」という感想と、それはそれとして「自分がどう参加するか、というのは自分で考えて、決めるのが大事だな」という気持ちになりました。
これは「自己責任:なにかトラブルがあっても自分の責任」という話ではなくて、「自己判断:行けるかどうかの判断を自分で決めて進む」なんだと思います。
ロストして自分の位置を見失ったときに「もうちょっとだけ頑張ろう、これがだめだったらヘルプやリタイアの連絡をしよう」と考えたり、安全ではないルートを見て、自分の技術や体力、体調なんかのリスクを考えたり、それで場合によっては「戻る/リタイア」するというのも「正しい選択」なんだと思います。
そういう意味でも「リタイアして途中で戻ってきても温かく迎えてくれる」という、よちよちラリーの運営スタンスはとても素晴らしいと思いました。心理的安全性って大事ですね。
よちよちラリーは、ゴール後の歓談なんかも含めて、和気あいあいとしていて雰囲気がく、とにかくみなさん笑顔のイベントだったのが印象的でした。自分もすっかり四ツ葉モーターサイクルさんとよちよちラリーのファンになってしまいました。
よちよちラリーは秋にまた開催予定があるそうなので、近隣エリアの方、ラリー体験してみたい方、カブ好きな方、イベント好きな方は気軽に参加してみては如何でしょうか。
「よちよちラリーのTwitter(X)アカウント」の方ではイベントの案内や、開催時の写真なんかも乗っているので雰囲気がわかりやすいと思います!