オンロードラリーイベント「第5回なのはなラリー」参加レポート

2025年3月9日に静岡県で開催されたオンロードツーリングラリーイベント「第5回なのはなラリー」に参加してきました。なのはなラリーはコマ図練習会(コマ練:TeamKomaren)が開催する「コマ図を使った舗装路のみのツーリングラリー」です。
なのはなラリーへの参加は去年に引き続き二度目の参加になります。先々週に愛知で開催されたさざんかラリーにも参加しているので今年に入ってからは二回目のオンロードラリー参加です。
去年のなのはなラリーのレポートはこちら
2月に開催されたさざんかラリーのレポートはこちら
前日移動で前泊
前日のうちにツーリングがてら富士山周辺を移動して前泊、という予定でしたが、数日前の寒波の影響もあって当日は平野部でも朝から小雪がちらつくような天候。
山中湖など富士山周辺のエリアは時間帯によってはチェーン規制がかかっていたり、降雪で県道が通行止めになるなど、わりとハードな天候でした。
普通のツーリングバイクで移動していたので、ウェット路面はともかく積雪は無理です。一応天候や予報を見ながら移動し、雪に振られつつも昼過ぎには道の駅朝霧高原までたどり着けました。しばらく休憩後、明日のラリーの集合場所の方に行って前日受付や挨拶などをして、富士宮まで下って一泊しました。
一夜明けて当日の朝。

富士宮で一泊しましたが曇ってはいるものの天気は良く、気温も上がってきました。
宿を出る支度をしようとおもったら公式からメールが「開催スケジュールが1時間繰り下げる」とのこと。東名高速道路が夜半の雪の影響で一部通行止めになっていたりと、昨日の雪の影響が残っていたようです。
とはいえ、一応天候は晴れ、無事開催できそうなので、そこは良かったです。
ゆっくりめにバイクの準備などをして、道中コーヒーを買って水筒に入れ、宿から集合地点に向かいます。
集合地点

集合場所は朝霧高原にあるカフェがあったりキャンプができたりするドックヤードのの駐車場になります。下の方(富士宮)では晴れてて暖かいなー、と思ってましたが、登ってくるとだいぶ寒いですね。
時間は繰り下げになったものの、会場には続々とバイクがそろっていきます。スタート地点がゴール地点になるので、トランポ(車載)の人などはここでバイクを下ろしたり準備したりしています。
誘導に従ってバイクを停めます。

砂利の駐車場なので気を付ければ問題ない程度ですが、場所や車重によっては沈んだりするのでちょっと怖そうです。一応おおまかにゼッケン順の駐車配置だったんですが、安定しないバイクはスタッフの方の誘導で大丈夫そうなエリアに移動する場面も見かけました。

オフロード車やアドベンチャーなどラリー仕様のバイクがさっそうと並びつつも、それ以外にもカブや原付、ツーリングバイクなど様々なバイクが集結しています。
なのはなラリーは4輪での参加もokなので車での参加の方もいました。ラリーイベントならではのごついオフ車も並んでますが、普通のツーリングバイクも多く、車種は本当に様々、という感じです。
黄色ナンバーのミニバイク(?)な方もいて、一日走るのはそれはそれですごいな、って思いました。
ブリーフィング
1h遅れのスケジュールでブリーフィングが始まりました。

なのはなラリーと名打ってますが、なのはなが咲いている時期に開催しているだけで、なのはなが見れるかどうかは保証できない、また、主催は本部で動向を見守るだけなので、おいしい昼ごはんの写真などの飯テロはほどほどにしてほしいなどと、主催のトークがはじけます。
2輪4輪併せて総勢100台近い参加、という話もあって、なかなかの規模のイベントですね。
こんなに参加者が集まってるのに「今日この後どこに行くかについて参加者は誰も知らない」と思うとちょっと面白いですね。そこがコマ図のツーリングラリーの面白いとこでもあるんですが。
真面目な話としては各CP(チェックポイント)の距離(位置)と足切り時間についての案内です。
CPは全部で三カ所、それぞれに足切り時刻があります。
失格になるわけではないのですが、ゴール地点の撤収なども踏まえて、足切り時刻までにCPを通過できなかった場合は、そこで足切りということで、その後はコマ図のルートではなくゴールに直行、という感じです。
自分自身は、前回参加したさざんかラリーで足切り時刻までに最後のCPにたどり着けず、途中帰投となってしまいました。
今回は「ルートミスしないで時間内にゴールするぞ!」という気持ちと「道中の立ち寄りや寄り道が面白すぎて時間オーバーしてしまうならそれはそれで楽しいのでOK」という気持ちの二本立てでやっていきたいと思います。
今回の装備やセッティング
ブリーフィングが終わって集合写真を撮ったらスタート開始ですが、その前に参加装備や事前準備などの話。
今回はコマ図の直前修正等は無かったので、一応CPの場所(距離)と時間だけすぐわかるようにメモしておきます。コマツアーのアプリの方でコマ図に直接メモも書き込める機能があるんですが、見てすぐわかる、というのも大事なのでメモして貼っておく方針です。

併せて総走行距離(ゴールの距離)もメモっておきます。コマ図を使ったラリーでは現在地や目的地などはわかりませんが、ゴールの距離と現在の走行距離を見比べれば、ゴールまでの残り距離がわかるので、距離や時間の目安になります。
先日参加したさざんかラリーでコマ図の距離設定をミスってロスト(迷子)を経験した反省から、今回は念のためスタート地点に合わせてバイクの距離計(トリップ)をゼロリセットしておきます。

トリップメータは増減できるわけではないので、途中でルートミスなんかがあると、コマ図の距離計とどんどんズレていってしまうのでそこまで便利に使えるわけではないのですが「どうにも自分の位置(距離)がわからなくなったときの最後の保険」的な意味でバイクの距離計をリセットしておく算段です。
トリップメータは航続距離とかガソリン管理でも使うのでその辺どっちとるかは人によるかもしれません。
スタート地点でゼロリセットしてゴールに帰ってくれば、迷った分も含めて一日どれくらい走ったかの参考にもなるので他に用途が無ければゼロリセットしておくのは悪くないと思います。
バイクの方はいつも通り愛車のジクサー150で参加です。

コマ図の表示とラリーコンピュータ(距離計)に関してはコマツアーというアプリを利用します。コマツアーように8インチタブレットをバイクにホルダーで固定する感じです。
あとは一応画面操作用にBltoothコントローラーを使用しています。グローブ付けていても手元で操作ができるので便利。荷物が無駄に多い&カメラなどゴテゴテついていますが基本的にはツーリング用の普通のバイクです。
あとは、物理的な変更点ではないんですが、今回からコマツアーの設定をちょっと変更しました。
コマツアー、コマ図と距離計がセットで表示できる優れもののアプリなんですが、独自の機能としてコマの右上に「次のコマ(図)までの残り距離」が赤字で表示されます。残り距離とコマ図を見れば「次の左の曲がり角まで残り200m」みたいな感じで理解できるので初心者にはありがたい機能というか、むしろチート機能レベルの便利機能です。

通常の紙のコマ図とラリーコンピュータを使ってラリーに参加する場合には、「コマ図の距離の数字ー現在の走行距離」で差し引き計算をすることで「次のコマ(図)までの残り距離」を求めることができます。
一応前回前々回で二回ほどコマ図ラリーを経験したので、今回は「次のコマ図までの残り距離表示」機能はオフにしてやってみよう! という算段です。オンオフはコマツアーの設定画面から簡単にできます。「いやこれ無理、走行中に暗算できない!」って思ったらすぐ戻すつもりはあります(弱気)。
0km ラリースタート
スタート順序は4輪→原付バイク→バイクの順序で、4輪は1台ずつ、バイクは3台ずつ、30秒間隔でスタートします。

スタートして最初の信号を左折し、コマ図に従って進んでいきます。バイクは30秒間隔で3台ということで、しばらくは団子状態です。
朝霧高原周辺の地理的理由から、スタートしてしばらくは「100mおきに信号があって判断に迷うう」、「曲がる場所が近い場所に交差点が複数続いててわかりづらい」、みたいなことがありません(なにせ道や曲がり角そのものが少ないので)。おかげで落ち着いてコマ図を見れば「序盤にルートミスをしてしまう」ということはそんなにないエリアだと思います。
スタートしてすぐにコマ図を見ながら、道路状況や周辺の安全確認をしながら進む、というのは結構キツいので、慣れるまでの序盤のコマ図が優しいのはありがたいところです。
自分も前回のなのはなラリーは、コマ図ラリー初参加でスタート後の操作でパニックになってしまって、スタートしてすぐ止まって深呼吸しました。今回は深呼吸せずに済みましたが、走り出して数百メートルで道脇に止まっているバイクも何台か見ました。とにかく安全優先で「わからなくなったら安全なところで止まって確認」というのがツーリングラリーの基本だと思います。
参加台数が多いので、コマ図を見て自分で判断しなくても「前のバイクについていっちゃう」という手もあります。逆にすぐ前にライダーが走っていると「正解がわかってしまう」ので、人によってはつまらない、と思うことがあるかもしれません。
個人的には前の人がいるかいないかよりは「コマ図の表示や距離を自分でしっかり確認できている」ことが大事かな、と思います。逆に連なって走るのもツーリングっぽくて面白いですよね。
それはそれとして、前の人に付いて行ってルートミスしたら集団迷子、ということにもなりかねませんので、どのような形であれルートの選定はあくまで自分の責任です。
と、経験者っぽく余裕ある感じに言ってますが、コマ図の残距離表示をオフにしたので距離計見ながら引き算をしないといけません。計算できなくてパニックになったらどうしよう、っていう緊張はありました。実際やってみると、意外と引き算できますね……昨日そこそこ寝れたのが幸いしたのでしょうか。
細かい数字はよいので距離計とコマ図の距離をぱっと見で500~600m先かな、っていうのがわかればなんとかなりそうですね。
2.1km
朝霧高原というと富士山を望む開けた爽快なエリア、という印象がありますが、実は牧場があるところ以外は結構森だったり山だったりするようで、序盤はそんなエリアを進んでいきました。
コマ図の支持するルートも曲がり角はT字路だったりと、わかりやすいものが多く、車や人通りも少ないので運転に集中できます。
コマ図に従って数回曲がると、すぐ方向もわからなくなってしまいます。森の中なので目印になるようなものもありません。一応ルート的には下っているので「ざっくり南下しているのかな」、という印象です。
そんな感じでしばらく薄暗い山道を走っていると、突然視界が開けて広いエリアに出ました。左手には多少雲がかかっているものの富士山がくっきり見えます。
朝の移動時には雲がかかっていてほとんど富士山見れなかったので、これは嬉しかったです。テンションがあがって思わず「富士山だー!」と叫んでしまいます。始まってすぐだしちょうどよい場所も無かったのでバイク停めて写真撮ったりはしなかったんですが、早くも「今日来て良かったなぁ」という気持ちで楽しくなってきました。
その後はしばらく山を下りながら川沿いを抜けていくような感じでした。山間部を下り切ると多少街の方に降りてきたせいか交通量も出てきました。
ちょうど地元の軽バンの後ろに付いたので、のんびり進みます。タイミングによっては普通に追い越しもしますが、基本は先を急がずのんびり進む感じです。まあ地元車追い抜いても特に良いことは無いと思うので。
そのまま川沿いを走っていると、目の前の小山沿いになにやら発電所のような建築物が。
えっとあれ、ようすい的なやつ? 用水? 揚水だっけ? とか思いながら通り過ぎました。写真撮ってるライダー(参加者)もいました。発電所とかの建築物良いですよね(揚水発電じゃなくて水力発電だったみたいです)。
その後も川沿いも進みます。川沿いのルートを走っていて「その先の橋を左折」とか出ていると「たぶんあの橋だ!」って見てわかります。コマ図のルートがぱっと見で分かった時のよくわからない嬉しさ。
36.29km CP1到着
橋を渡ってしばらく行くとCPとなっている道の駅に到着です。

駐車場でスタッフの方が掲げるQRコードをタブレット(スマフォ)のカメラで読み取ってチェックイン完了です。
57.19km ミカンポイント
CP後も川沿いの道を進みます。来た方向に戻るようなルートですが、先ほどまで走っていた対岸の道と違って、こちらは山っぽい細いテクニカルな道でした。こういう細道好きなので走ってて楽しいですね。
どうやらひと山超えたようで、下りに差し掛かります。
前方の道の横になにやら人だかり(?)が……バイクも止まっています。なんだろう、って思ってみたらミカン屋さんでした。下りなのもあって「みかん良いな!」って思ったところですでに通り過ぎてしまって、どうしよう戻ろうか、って思ってたらもう一軒ミカンを軒先に置いてあるお店があったので止まってみました。
せっかくなのでみかん(はるみちゃん)を1ネット貰ってお土産にすることにしました。

さて、ミカンを買おうと声をかけるとそこにいた皆さんは「店員じゃない」とのことで、「ミカンを買うには誰に言えば……?」と聞いたら「奥で白菜いじってる人」とのことで、声をかけて無事ミカンを1ネットゲットしました。

試食もさせて貰ったのですが、良い意味で癖のある甘ーいみかんで、家族にも好評でした。積載多いバイクで良かった。

コマ図にみかんの記載があったわけではないですが、道すがら気になったものに足を止めて寄り道してみる、というのもツーリングラリーの醍醐味ですね。
68.02km みかんポイントVer2
その後は車一台分の幅しかない橋があったり、また山道に入ったりでルートを進んでいきます。
細い山道を抜けると突然視界が開けます、コマ図にはViewpointの説明が。そのまま通り過ぎそうになりましたが、ちょっと逸れてバイクを停めることに成功。
コマ図をよく見るとどう見ても山の姿。

どうやら富士景スポットのようですが……雲がかかっていて見えませんね、残念。

目の前は海なので景色も良く、天気も良いのですがすがしいです。そこらかしこでミカンを栽培していて、なんなら一部自生してるのか、道の左右の木上にもミカンがなっています。

道に「落石注意」って看板出てたんですが、どちらかというと道にゴロゴロ転がってるのはミカンです。

展望台を後にして海沿いというか崖沿いの細いルートを進みます。
車が一台ギリギリ通れるくらいの細道ですが進んでいきます。「さすがにこれ一方通行だよな?」って思いながら通ってたんですが、ところどころ離合用のスペースがあるので双方向みたいです。
そういってたらタクシーが前から……譲ってもらってそそくさと通り抜けたりとか。
すごいところですね。
展望台に行き来する歩行者もいるので気を付けてゆっくり進みます。普段からやっててよかった低速練習。
細道を抜けると、黒壁の古い家屋が立ち並ぶエリア。

(塩害対策で)焼き板してる家屋見ると港町っぽさを感じます。家々が並ぶ細い道なので引き続き歩行者に注意しつつ、バイクの音も抑えながらゆっくり進みます。
73.36km Lunch point
古い街並みを抜けたところで国道一号線へ出ました。
初めてきたエリアですが、朝霧高原から下ってきて海に出て道があるといえばさすがに国道一号線とわかります。あと、ほら、看板にも書いてあるし。

国道一号線をしばらく行くと、LunchPointに到着。せっかくなので何か食べていきましょう。どうやら桜エビや海産物が食べれる模様。
前回のさざんかラリーで昼食時に大幅なタイムロスをしてしまったので、今回は慎重に……注文や入店に時間がかかるお店は避けたいところ。
奥の方に入っていくと、屋台のようなところで屋外でさっと出てぱっと出て食べられそうなポイントが。お昼時とあって、お客さんや参加者のライダーらがすでに数人。

製作販売は屋外屋台ですが、食券は特産品などを扱っている建物内のレジで買うタイプみたいですね……あげ桜えび丼の食券を買いましたが、量がそこまで多くなさそうなのと、おいしそうだったのでしらすどんぶりも追加注文して、食券を受け取ります。

外に出て食券を渡そうとすると、なにやらもめています……屋台の中で2~3人くらいのおばちゃんと、外に男性店員さん。
「いま受けたのがエビよっつ!」「エビは上で揚げてきます!」「これとこれを先に、あとはいったんまって!」「はい、じゃあ次!!」
なんか、すごいドタバタしてますね……? 様子を見ながら、少し待って自分の食券を渡します。
「四つは先に!!」「これとは別にしらす丼が!」「お米たりるかしら!」「しらす丼つくります!」「お先にお待ちの2名様、2名様、桜エビ丼お待ちどうさまです! どなたですか!?」「時間かかるようならコーヒー追加でふたつもらえます?」「ごはん大丈夫?」「上でも作ってますので」「エビは今あげてますのでしばらくお待ちください」「コーヒーふたつ追加ー!」「はいしらす丼の方、しらす丼の方、お先にひとつ出ます!!」
「えっと、しらす丼僕です!」
ということでシラス丼は食べられそうです。お客さん、自分を含めても5~6人くらいしかいないと思うんですけど、オペレーションがもう大混乱です。「いやなんだかもう凄いね、大混乱だね」と、他のライダーさんと苦笑いです。というか笑うしかない。
食券は最初に渡してしまうわりに、誰が何を頼んだか、記録する仕組みも無いので、最初に頼んだ方、お待ちの二名様、みたいな感じで、頼んだ方も話を聞いてないと自分の分かわからないので、待ってる方も混乱してきます。

シラス丼はおいしいです。空腹にしみる。シラス丼を食べながら大混乱のえび揚げのオペレーションに耳を傾けます(聞いていないと、自分の分がわからなくなるので)。とはいえシラス丼はあっというまに食べてしまいました。
「このかき揚げ丼は今作ってる」「こっちでアレやって」「シラス丼は?」「かき揚げ丼、4名様ー、お先にお待ちの4名様ー」「シラス丼はもう作った!!」(シラス丼はもう僕が食べました)「あと2名様分いませんかー?」「他のお先でかき揚げ丼、2名様ー!?」「あっ、じゃあ僕ら貰います」
ということでかき揚げ丼も食べれるようです。

あげ桜エビ丼も非常においしかったです。ご飯を食べながら他の参加者さんと「やっぱり南だったね」「この後どこ行くだろうねぇ」などと雑談も。「箱根は……?」「距離的にキツイ? あとは沼津?」「沼津だったらそこの国イチまっすぐ行けば着くのでなんならコマ図要りませんね」なんて話もしました。ゴールが167kmで、現在70㎞ちょっとの地点、なのであと90㎞は走る計算になります。行ったり来たりもあるので距離は必ずしもあてにはなりませんが、この後の展開をなんとなくで予想するのも面白いですね。
なかなか個性的な昼食になりましたが、丼はおいしかったし、時間もそこそこ早く食べれたので良かったです。ついでに乾物のお土産なんかも買っておきます。
山の方は曇ってたりはするものの、天気も良くてだいぶ暖かくなってきました。グローブを操作のしやすい薄手の夏用ものに変えました。
おなかもいっぱいになったし、手持ちのコーヒーを少し飲んで、ルート復帰です。
82.70km CP2

CP2も無事通過し、富士山の見えないFujiViewPointなども通ってルートを進みます。
103.84km ????
工業地帯エリアっぽいところに入ってきました。

ふと見ると、前方になにやら撮影しているライダーが、なんだろう? って思って通り過ぎつつふと顔を上げると……
「槍を持った人にしか見えない道路案内板」だー!!

これ、ここにあるんですね。知らなかった。ってコマ図見たらコマ図にも槍を持った人の絵が描いてありました。っていうかこの先の交差点を右折でした。ライダーに気を取られてコマ図完全に見忘れてました。
これを見に東京から静岡まで来るか? って言われたら絶対来なかったと思うので、見れて嬉しかったです。
その後、交差点で信号待ちしていると、後ろからバブバブすごい音が近づいてきます。

今でも実在するんですね……
108.49km View Point
工業地帯を抜けてからは田園っぽくなってきました。直進しているようなので東に向かっている模様。
ふと左を見ると、高架線が……鉄道、いや新幹線かな、という感じ。なんか見覚えのある風景、今は見えないけど、富士山をバックに新幹線が左から右へ……唐突に頭をよぎる「決算」の二文字。

これわかるんですかね、わかりましたけども。そのまま進んでいくと、写真待機しているライダーが。これは新幹線待機ですね。ばっちりのタイミングで撮れるよう祈りました。
ビューポイントというかなんというか、面白ポイントが続くなあ、見どころ多いなぁ、と愉快な気持ちで先を進みます。
117.97km 左折
田園地帯を抜けるとまた市街地へ……なんだか少しダルいというか、ぼんやりしてきました。
時間を見ると、お昼からちょうど1時間半くらい経っています。個人的にだいたい90分で集中が切れるので、そのせいでしょうか。珍しくおなか一杯ご飯食べたせいかもしれません。気圧で眠くなるのは……でも晴れているしなぁ。
休憩を挟もうかとも思いましたが、距離計を見ると110㎞を超えています。CP3が121.16㎞なのでなんとかそこまで持つでしょうか。気を引き締めつつもうひと頑張りしましょう。前後に参加者のライダーもいて、なんだか励まされます。
一応運転や安全確認自体は問題なくできているレベルではあるんですが、コマ図と距離計を見ても残り距離がピンときません。幸い、直近の分岐は丁字路のコマ図が続いているので間違えるようなこともありませんでした。
もう少し進んだら、左に左折。ミラーあり、信号無し……あれ、どれだ? 距離がいまいちつかめない……とちょっと焦ったところで先行のバイクが左折したので、思わずウィンカーを出して後について左折。
ふー、危なかった。次は高架下を通過なので、そのまままっすぐ行って……
どこだコレ!?

はい、ミスコースです。多分1本手前で曲がってますねコレ。幸い、すぐ隣の道にも繋がってたので、戻ったりもせずそのまますぐオンコースに。少し進んだところで次のコマも一致しました。
ここで白状しておくと、ミスコースだと気づく前に「あー、やっぱダートあるんだ、舗装路オンリーなんてそんな都合のいい話無かったんだ……」って一瞬思ってしまいました。信仰心が足りない。
危なかったー。
その後の正しいルートは普通に舗装路でした(あたりまですが)。
121.16km CP3
CP3が近いことを意識しながら進むと、高速道路の上を渡る橋を通過しました。左折しながら次のコマ図を見ると「橋を渡って左折して、その先の左側に入ると駐車場(CP3)」とあります。
「ひだり、左~」と口ずさみながら進んでいきます。

こわっ、高速入り口じゃないですか。もちろんここは道なりに直進です。
バイクにETC付いてるんで、乗れないことも無いというか、乗ってしまえるのが怖い。「間違えて左折して高速に乗ってしまった場合、最初に連絡した方が良いのはNEXCOなのか、主催者なのか」などと変なことを考えながら進むと、今度こそ本当のCP3に到着です。
CPにチェックインを済ませて、ここはさすがにちょっと時間とって一休みします。時計を見たら2時10分でした。CP3の足切りは15時なので、コーヒー飲む時間くらいは十分ありそうです。
建物の方を見ると、裏が一般道と繋がっててそのまま入れるタイプのSAですね。

沼津来てしまいましたわ。


コーヒーはホットにするかアイスにするかで迷って、僅差でアイスコーヒーを飲みました。結構温度が上がってましたし、のどを潤したかったので。
天気が良いのは良いなぁ、昨日の天候だったら大変だったなぁ、などと考えつつ一休みです。
足切り時刻は「15時到着まで」ではなく「15時出発まで」とのことなので一応15時直前まではここにいられるわけですが、コーヒーを飲んで一息付けたので出発することにします。
飲み切らなかったアイスコーヒーは水筒に入れて、ゴール後にでも飲みましょうか。
最後のCPも通過して、残すところは40㎞少々、最後の最後で迷うのもしんどいので、間違えないようにコマ図に向き合いたいところ。「さっきは残り距離なんでわからなかったんだろう?」とは思うものの「休憩も取ったし気を付けて進むしかないか」と考えて、次のコマ図の残り距離を見て……気づいたんです。
原因は「3ケタの計算」だって。
少し前から走行距離が100km超えていたので距離表示が一桁増えてるんですよね。ぱっと見で暗算できなくなったのそれくらいからだったと思います。そんなことってある? 気づかなかったのはショックでしたが、休憩したことで気づいてたので、やっぱりすこし疲れてたのかもしれません。休憩は大事ですね。
その後は意識的に最初の1を読まないようにして、二桁の数字を計算するようにしました。
140.99km~
CP3を出てしばらく進むと、道路両側が背の高い森に挟まれたルートに入りました。鬱蒼とした雰囲気にはなんだか身に覚えがあります。
これ去年のなのはなラリーの帰りに通った富士山南側の裾野ルートですね。という事はこのまま富士山の南西側を回って朝霧高原に戻るルートなのかな、というところは予想が付きました。コマ図の残り距離も30㎞切ったあたりなので、この後に寄り道は無さそうです。
「今日一日楽しかったなー」と思いつつも、もう少しで終わってしまうのか、と思うとなんだか寂しくなってきてしまいました。日が陰るほどの時間ではないのですが、いかんせん森に挟まれたルートは薄暗くうら寂しい雰囲気。
グローブに落ちる水滴……は涙ではないですね、雨ですよこれ。最後の最後で天候が悪くなってきました。小雨程度までは平気なジャケット来てるので濡れる心配はないですが……グローブ夏用ですよ。寒いー、薄暗いー、さびしー、と一人でしょんぼりしながら、残り少ないコマを見ながら進んでいきます。
167.18km ゴール
朝霧高原が近くなってきて、見慣れた雰囲気になってきました。
最後にワンチャン富士山見れないかなー、って思ってましたが相変わらず雲の中です。

朝スタート直後に見た、富士山が一番の富士山ビューでした。写真撮っておけばなー、と思いつつも、あそこでテンション上がったのでそれはそれでよかったのでしょう。
ということで無事ゴールまで帰ってきました。

ゴール受付で、コマツアーから最後のチェックインを済ませるとラリー終了です。おつかれさまでした。


ともあれ、無事ゴールできてよかったです。
ゴール後に飲むコーヒーも良いですね、って言いたいところですが、あー、沼津で買うべきなのはホットコーヒーでした。今は暖かい飲み物が恋しいです、寒い。
あと、なんだか景気づけにフランクフルト食べたい気分です、肉食べたい。
フランクフルトのことは考えないようにして、主催の方や、一緒にお昼を食べた人らに挨拶などして、会場を出発します。よく考えたら、この後東京に帰るのに、また薄暗い裾野を通るのはやだなぁ、って思いました。ちょっと寒くても良いから、北回りで山中湖の方から帰りましょうか。

帰り際、北上中に、最後の最後で富士山ビューが見れました。やったね。
道の駅 朝霧高原で一休みしてから、日が沈む前に山中湖まで一気に走り、そのまま道志道通って帰りました。

ラリーを終えて
前回は足切りタイムアウトだったので、今回は時間内完走を目指して頑張りました。
心配していた天候もなんとかなって楽しい一日でした。
今回思ったのは、ビューポイントや面白ポイント、様々な発見などが「走っていて自分で見つける」というよりは「他のライダーが何か発見している」のを見つける方が多かったような気がします。
バイクで走っているのは一人なんですが、皆で同じルートを走る面白さってこういうところにもあるんですね。
あとはやはり安全運転の大事さでしょうか。
「自分もバイクも事故無く、無事一日走りきって家に帰る」ことが大事なのはもちろんなんですが、集合場所だったり、道中だったり立ち寄った先だったりで、いろんな景色や、いろんな人とすれ違いました。これもラリーの魅力なんだな、と思いましたし、だからこそ、気持ちに余裕を持って安全に走りたいとも思いました。
なによりも、気持ちに余裕があった方が、いろんな発見があったり、より楽しめるとも思うので。
なのはなラリーは、関東圏から参加しやすかったり、走行エリアやビューポイント的な良さとか、コマ図の難易度だったりとか諸々で、初めてのラリーにも良いイベントだな、と改めて思いました。初めての人にもお勧めできるイベントです。
そういう意味でも、去年なのはなラリーで、ラリーに初参加できてよかったし、今年もまた参加できてよかったです。
改めてコマ錬の主宰や、スタッフの方、あと一緒に走れた参加者の方々に感謝です。ありがとうございます、お疲れさまでした。