猛暑のコミケにサークル参加した話:コミケの暑さ対策:当日水分摂取量と空冷ベスト、冷感グッズについて
2024年、夏のコミケが終わりました。今年も35度を超える猛暑日、人流や熱気もあって会場内もなかなかの暑さでした。サークルでの参加も無事終了し、生還して涼しいところでこの文章を書いています。
長年の夏コミ参加のおかげと、体質的な問題もあって、私自身はわりと暑さに強い方なのですが、それでも無対策で夏のコミケに臨むのは難しいです。また売り子さんは普通の人(?)なので、暑さ対策は結構いろいろ考えたので記録を残しておきます。
全体的な内容としては、当日の会場の様子と水分摂取量、空調ベストなどのアクティブ冷却装備の話、クーラーバッグと水分/食べ物の話、試した冷間グッズなどについて、調べてみて、使ってみて、の感想や気づいたところのメモという感じです。今年のコミケが終わって、まだいろいろ覚えてるうちに、と思い書き出していったらどんどん長くなったのでだいぶ冗長で分かりづらいかとは思います。各グッズのスペックやら詳細を書いていくとキリがないのでAmazonのリンク先等を見てください。
サークル参加で暑さの影響が一番大きいのは配置館、配置場所で、次に周辺や自サークルの混雑具合、あとは交代・休憩ができるかどうか、などが影響してきます。配置や人流についてはコントロールできないので、そのほかの部分についてどれくらいの対策をするか、という感じになるかと思います。サークルの規模なんかで全く次元の違う話にはなるんですが「島中サークルが東館で一日過ごすとどうなるか」という観点でまとめています。
今年もまだ暑いイベントはありますし、来年の暑さにも備えるかと思いますので、なにかしらの参考になれば幸いです。
コミケ参加時の話
東館で島中サークル参加
サークル参加したのは2024年8月13日、二日目の東2の評論島でした。東館のわりと真ん中らへんという事でシャッターや外周の風通し影響はあまりなかったように思えます。暑いは暑いんですが、それでも同じ東館の人口密度の高いエリアに比べると若干(体感2~3度?)涼しいかな、という感じです。。
館別の涼しさでいうと、南館>東7>西館>東館1~6>>>>外、といった感じでしょうか。つまるところ夏場に東館で一日サークル参加するには、それなりの対策が必要だ、ということです。
売り子・サークル主の二人参加でそれ以外の交代要員無し。評論島中ということもありますし、人は途切れないですが列ができたりもしないくらい、ということで基本一人でさばける規模です。なので、トイレ休憩や買い物、休憩、散歩などは交代で交互に取れる感じです。朝食はある程度食べた(おにぎり2~3個)、睡眠も6時間以上は取って、体調には問題ない状態です。
当日の水分補給、時系列メモ
午前中:搬入~昼
ちょうど9時くらいに自サークルのブースに到着。段ボール3箱分程度(スタンドなど什器含)くらいを手搬入だったのでこの時点でだいぶヒートアップ。館内エアコンはおそらく効いているが東館内は涼しいとまでは言えない状態。
設営しながら交代でトイレでウェットシートで体拭く。体拭いてスッキリした状態で空調ベスト動作させると涼しくて気持ち良いです。以後閉会までだいたい着っぱなし、稼働しっぱなしです。
10時前には設営も終わり、SNS見たり告知したりして開場を待つ。空調ベストのおかげか、そこまで暑くはない状態。この間に飲んでいるのは半凍りのペットボトル麦茶。
10時半に開場、売り子さんが買い出しに行ったり、交代して挨拶に行ったりとか。評論島は午前中のうちは人流もわりと穏やか。
挨拶ですこし会場回ったけど、同じ東館でも成人向けは人も勢いもあるせいか、熱気もかなり感じました。東7は少し涼しかったけど、人がかなり増えていたのでその分は暑かった。
帰ってきたところで割と汗だくになっていたのでトイレ行って体拭く。
午後:昼~撤収
午後に入ってからはサークル付近も人も増えてきて自ブースで対応。
ブース周辺を出歩いてたりもあって、1時くらいには麦茶500ml2本、ソルティライチ500mlを飲み切る勢い。凍らせておいたDakaraはクーラーバッグの中で凍ったままだったので外に出して解凍するなど。
交代でお昼ご飯、おにぎりはクーラーバッグで保冷材と一緒になってたので完全冷蔵状態。
梅干しのおにぎりは良いけど、塩豚焼肉おにぎりは脂分が冷たいとあまりおいしくなかった。食べる少し前に常温くらいには戻した方が良かったかも。
おにぎり2個、ゼリー飲料、魚肉ソーセージ1本食べる。食後に水筒に入れてきたアイスコーヒー飲む。
13時過ぎたところで残り飲料が冷凍Dakara一本と、残量が不安になってきたので、飲料調達へ、自販機でアクエリアス2本購入。普通に買えたしわりと冷えてた。少し溶けてきた冷凍Dakaraを飲みつつ、代わりに買ってきたポカリを氷が残っている冷凍Dakaraに入れて冷やす。
友人から差し入れに冷凍ゼリー飲料もらう。半分凍っててシャリシャリでとてもおいしかった。クーラーバッグ+(保冷剤)で昼過ぎてもある程度凍った状態キープできるみたいなので次回からは自分も用意しようと決意。
2時過ぎくらいに友人のサークル主が暑さで辛そうだったのでゼリー飲料と保冷剤を差し入れ。あと2hは今の装備・資材でまあ乗り切れそう、という予測。
出店でアイスコーヒー(300ml弱くらい?)とクッキー購入、水分補給というよりコーヒーが飲みたかった。
水分をとりつつ売り子しつつで16時に閉会、片づけ。
撤収中にやけに暑いな、と思ったら空調ベストのバッテリーが切れていました。10000mAhのバッテリーで一日持つか持たないくらい、といった感じでしょうか。切れてるのに気づかないと風通しの悪いベストをただ厚着してる人なだけなので気を付けたほうが良いですね。
総括
ちなみに用意した飲み物二人分(麦茶600ml2本、スポーツドリンク(ソルティライチ・Dakara)500ml2本、コーヒー300ml、追加購入アクエリアス500ml2本、アイスコーヒー300ml)は、16時にアクエリアス1本を残してすべて飲み切った状態でした。
ということでだいたい9時~16時までの7時間で、一人頭で約1.5Lの水分を取っていた計算でしょうか。
挨拶などで会場内多少で歩きましたが、日差しなどに長時間当たらず、室内での活動でした。暑さで水をがぶ飲み、という感じではなく「定期的に水分補給」という感じでしたが、そうであっても「水1Lでは足りない」というのが実情でした。やはり一日活動するなら2Lくらいの水があっても問題ないと思います。
空調ベストを着ていると「なんとなく暑くて汗もかくけど、風も流れているので汗だくにはならない」という感じが続きます。じんわり汗をかいているのでそれなりに疲労はしますがオーバーヒートしない程度に収まる、というのが空調ベストが良いところですね。汗かけなくなると空調ベストの効果も薄れるので、水分補給はやはり必須で、がぶ飲みせずにこまめに水分取るのが良いですね。
あとこれは若干意外だったのが、飲料の現地調達が可能だった、ということです。夏のコミケでは午後にはすべての自販機の水、炭酸水、スポーツドリンクがほぼ売り切れで、買えてもほぼ常温の飲み物、という印象があったのですが……会場の自販機、入れ足しもしてるんでしょうけど、ちょっと並んでるくらいで普通に冷たい飲み物が買えました。もちろん自販機の補充や、水の配布してるブース、大塚製薬がマッチ大量に売ってたりと各箇所の努力と尽力のおかげもあるかと思うのでそれには最大限感謝あるのみです。とにもかくにも、水を買おうにもなにも買えないということはないようです。
もちろん手ぶらで行くのは生死にかかわる問題かと思いますが、足りなくなったら(ある程度は)現地調達も可能、ということを覚えておくのも良いと思います。
アクティブ系空冷グッズの話
定期的な水分補給の次に、おそらく一番効果が高かった空調服の話です。また使った頃がある冷却系装備、類似品なども紹介してます。
空調ベストの話
今回は二人分で二着持ってきました。
もともとワークマンで買った空調ベスト(服だけ)に別途購入しファンを付けたものを使っていて、今シーズンもう一張新調したので、一人一着装備していました。
空調ベストについて
背中側の脇にファンが付いていて服の中に空気を送り込むことができる服です。「空調服」は株式会社空調服の商標なので、一般的には空調ベスト/空調作業服/ファン付きベストなどと呼ばれています。
「外気温が高くなると熱い空気が入ってくるだけ」、「リュックやハーネスなどとの併用は難しいケースがある」等の弱点はあるものの、そこそこ安価で取り回しが良いので数年前から屋外や暑いところで作業する人には必須アイテムになっています。
長袖タイプや半袖タイプ、ベストタイプなどがあるんですが、取り回しなどの関係で自分はベストタイプしか使用していないので本記事では基本的に空調ベスト呼称で行きたいと思います。
服の中を風が通るので「風を受ける涼しさ」というのもあるんですが、「汗をかいた状態で風を受けることで気化熱で冷える」というのが一番の冷却効果だと思います。インナーにはコンプレッションウェアや速乾シャツなど風通しの良いものを着ると効果が高くなります。
空調服はセットで売ってるものを買うのが手っ取り早いですが、スペックの差や使用感で違いもあるので、買うときにその辺も確認した方が良いです。服/ファン/バッテリーと別々に買うことも可能なので、予算や手持ちの機材によっては個別に買った方が良い場合もあります。
ベストは背中に空気が抜けるスリットが入っているタイプだと風が抜けやすくて良いです。ほかには袖口に絞り調整がついていたり、服の裏側にバッテリーのポケットが付いていたり、等の細かい使い勝手の違いはあります。
もともと持っていた空調ベストのファンは5V/2.0Aのもので、今回購入したものは20V対応の高出力ファン装着のものを用意しました。
強中弱の風量調整ができるようになっていますが、高出力ファンの弱が、低出力タイプの中~強ぐらいの風量だったりもするので、ファンの出力は結構重要です。
あと品質が良いせいなのか、高出力タイプは振動や音が小さい感じがしました。音や振動のストレスが少ないのは大変良いですね。それだけでも買ってよかったと思います。空冷ベストはバッテリーでファンを回すので、電力切れには要注意です。長丁場を凌げるように、稼働時間をきちんと確認するか、大容量バッテリー、交換バッテリー持っていくのを忘れずに。
ちなみに新調した高出力タイプを方を売り子さんに、低出力の古い方を自分で使っていました(僕の方が暑さに強いので)。
ファンとファンの間の背中の裏側に保冷剤を入れるポケットがあるタイプを選んだので、小型の保冷剤を入れてみましたが、手のひらサイズの保冷剤だとほとんど変わらなかったです。入れるならブロックタイプの大型のものを使いたいところですが、重さ、容量、価格等それなりにあるので、搬入物と一緒に4~6個も持ってくるのはちょっと現実的ではないかもしれません。
ウェットシート等で肌をぬぐってから使うとヒヤッと感が増して気持ち良いです。また、体に吹き付けて気発熱で冷やすタイプの液体を組み合わせるのも効果的です。
空調ベストをイベント会場で使う上で気を付けたいのが、匂いです。首から風が抜けるので、ミント・シーブリーズ系のものや、アルコール系のものをあまり強くベスト内に吹いたり、ファンを回したまま首を拭いたりすると、匂いがすごかったり、首から顔に抜けて目に入ってしみたりします。
あと、トイレ他匂いが強いところに入るときにはいったん切った方が良いです、すごい勢いで匂いが回ってくるので。
おまけといえばおまけですが、空調ベスト着たままクーラーが効いた空間に入ると、めちゃめちゃ涼しくなります。一気に冷えます。危ないときはコンビニや南館など「冷房が効いているところでファン全開で休む」というのも覚えておくと良いかもしれません。
空調服のスペック・注意事項
ファンは特殊なもの以外は基本的に105mm径タイプが利用されていることが多く、サイズ的には互換性があります。
空調服のファンには、電源と風力調整のスイッチとが付いているのですが「バッテリーにスイッチがついているタイプ」と「ファンのケーブル側にスイッチがついているタイプ」の二種類があります。
注意が必要なのは「バッテリーにスイッチが付いているタイプ」で、これは専用のバッテリーを使用するので市販のモバイルバッテリーは使えないことが多いです。必要に応じて大容量タイプを選びましょう。
ファン側にスイッチが付いているものは、市販のモバイルバッテリーが利用・流用可能なことが多いです。既にモバイルバッテリーをいくつか持っている場合などはバッテリーが流用できるので専用バッテリータイプでない方を選ぶか、ファン・ベストを個別に購入した方がよいと思います。とはいうものの、高出力タイプで市販のバッテリー対応タイプ、というのはかなりレアというか、接続に工夫が必要な場合があります。
2024年からは空冷ベストにペルチェ素子(ざっくりいうと表面から裏面に熱を移動させる金属板)がついたものが出回るようになりました。ペルチェ素子と体が触れている面の温度が下がってヒヤッとするので、その分空冷ベストよりも冷感効果が高くなっています。
ペルチェ素子の数や揺らぎ効果なんかもあって値段もピンキリではありますが、基本的には空冷ベスト+ペルチェ素子システム代、という形になるのでお値段は結構します。
出力・電源
USB電流は基本5V2Aの電流を使用するので、初期には5Vタイプの空調ベストが多かったのですが、最近では高出力タイプのものも増えています。9Vタイプや、15Vタイプ、ものによっては20Vを超えるタイプもあるようです。ざっくりと「電圧の大きさ=風量の大きさ」で考えてよいと思います。
消費電力も併せて増えるので、大容量のモバイルバッテリーが必要だったりバッテリーが専用品になっていたりする場合もあります。15V2Aだと、30Wの電力を消費するのでモバイルバッテリーも30W出力対応の高出力タイプが必要になります。
バッテリーの容量的にはざっくり10000mAだと標準容量、20000mAh以上だと大容量タイプ、といった感じでしょうか。20000mAhのバッテリーはそれなりに重いので服の中に入れるとずっしり来ます。ファンの出力にもよるので参考程度ですが、20000mAhであれば、1日(7~10時間)は持つのではないでしょうか。
コミケの暑さを空調ベストでしのげるのか
結果的には「併サークルだと大丈夫だった」という話になるのですが、ギリギリといえばギリギリでしたし、「空調ベストでは辛かった、キツかった」という話もちらほら聞きました。個人的な暑さへの耐久力も影響ありますが、解放されたシャッター近くや人流の多いところでは温度もさらに上がるので、空調ベストではしのげないケースもあるかもしれません。
空調ベストの効果を上げる
空調ベストに関しては、汗などを風で冷やし気化熱で温度を下げる効果が主効果なので、汗をかきにくくかったり、熱が体内にこもりやすいタイプの人は効果が薄い可能性もあります。定期的な水分補給の他に、速乾シャツやコンプレッションウェアなど、風が通りやすいインナーを使ったり、そこへさらに、液体の冷感スプレーや水などをインナーに吹くことで空腸ベストの効果を引き出せるようになります。
強い空調ベストを使う
一概に空調ベストといっても性能が違うので、15v以上の高出力タイプのものを使う、という手もあります。また、空調ベストに保冷剤を追加したり、保冷剤ベストなと空冷ベストと併用できるアイテムもあるのでそれらを使う手もあります。
空調ベスト以外の手段
それでもきつい様なら水冷ベストなど空冷ベスト以外の方法を取るのも手かもしれません。いくつか種類もあるので以下に使用感と特徴をまとめておきます。
水冷ベスト
空冷ではなく、冷やした水を循環させる水冷ベスト(水冷服)というのがあります。水を氷で冷やす必要があるので、冷却材となる氷か凍ったペットボトルが必要になります。水を循環させるためのポンプに電力(バッテリー)を使用します(ファンに比べて消費電力が低いのでポンプの稼働時間じたいはかなり長いです)。
空冷では冷やしきれない「外気が熱い」状態に対抗できるのは非常に強いのですが、氷が解けるまでの間(1~3時間程度)しか使えないので稼働時間が短いのが難点。「凍ったペットボトルが使えるので、コンビニなどで現地調達も可能」というのも売りですが、コミケだと凍ったペットボトルを現地調達するのはあまり容易ではないですね。
また、循環する水が冷えてないとほとんど効果がないので、冷却剤(氷・凍ったペットボトル)はこまめに補充する必要があります。ぬるくなってから、というよりはぬるくなる前に交換した方が効率が良いです。
水冷ベストも一個所有しているのですが、水冷用の水が冷えてない状態だと効果ゼロなので、継続的な冷却材の投入量に不安を感じたので今回は使用しませんでした。
空冷ベストでも暑さが厳しい、辛い、といった場合には、水冷ベストも視野に入ってくると思います。稼働には氷が必要なので、ロックアイスや凍ったペットボトルをクーラーバッグなどで大量に持ち込む必要があります。氷の方が水もすぐ冷えるので冷却効果は高いですが、交換用の氷を凍ったまま維持する必要があるのと、氷を適時投入する場合には溶けた水を捨てる作業が必要になります。コミケの環境を考えると継続的に冷却材を交換して使うのであれば凍ったペットボトルの方が便利ではあります。また、溶けたペットボトルは飲料として飲めるのはメリットです。
保冷剤ベスト
保冷剤をいれるポケットがついたベストで、脇や背中などに保冷剤を取り付けて使います。保冷剤付きのものは、冷たすぎないように肌側にクッション材が入っています。
保冷剤が効いているうちは冷たいです。ものにもよるかと思いますが保冷剤じたいは1~3時間程度で溶けてしまうので、長時間使おうと思うと保冷材の予備が必要になります。直接冷却なので気温の高さにかかわらず涼しく、「ピーク時だけ1~4時間使う」等なら非常に良いのですが、サークル参加の長丁場だと保冷材の準備に不安があります。
クーリングシャツ
濡らして使うシャツです。使用経験は無いんですが、暑いと効果時間が短いのと、人混みが多いコミケでそのまま使うのは難しさもありますが、空調ベストに組み合わせるという手もあります。
クーラーボックスと飲み物・食べ物の話
食べ物や飲み物、それを冷やすクーラーバッグの話です。飲み物の消費量に関しては上のイベント参加時の総括を参考にしてください。
クーラーバッグ
サーモスクーラーバッグ
クーラーボックスを持ち込みました。運搬サイズ的にハードタイプは難しかったので、いわゆるソフトクーラーボックスをふたつ用意しました。
サーモスの小容量ソフトクーラーバッグです。ハードタイプよりもコンパクトなのと、使い終わったらたたんでしまえるのがメリットです(保冷剤は残ります)。
ちょっとパンパンになるけど、ペットボトル4本と保冷剤2個が入ります。
飲み物入れていたので開けたり締めたりの頻度が高く、ロゴスの保冷材は結構溶けてましたが、最後まで冷たい状態は維持していました。
巻取り型クーラーバッグ
こちらはペットボトル4本に保冷剤一個は普通に入ります。
内容量に応じてサイズや形を調整できるのがメリットですが、バックルで止める必要があるので頻繁に出し入れする場合には面倒なのがデメリット。サーモスの方には飲料、こちらにおにぎり/ゼリー飲料をまとめて入れていました。
一般参加した時にはこちらをショルダーバッグに入れて、おにぎり・飲料・保冷剤などを入れて持っていきました。たためば薄くなるのと、クーラーバッグのわりには専有面積が狭いので、カバンに入れる場合にも重宝します。
保冷剤
保冷剤はロゴスの固形タイプを使用しました。クーラーバッグに入れておけば一日冷却効果は持ちます。いろんな形のものがあります。固形ブロックタイプは重たいですが、冷却力が強く収まりが良いのがメリットです。強冷却/長時間をうたう一部の保冷剤には、冷凍に時間がかかるものもあって一晩で固まりきらないものもあるので注意です。
ソフトクーラーバッグと冷剤の組み合わせは強力ですが、そのせいもあって半日程度使っているとバッグ全体が結露で若干湿った状態になります。段ボールの上に置いたり、紙類と隣り合わせて置いておくと水気が移るので注意が必要です。
当日はクーラーバッグを2つ持っていきましたが、午後には半分以下の内容物になったので、片方を空にしてしばらく口を開けたままにして乾かして、畳んで荷物の間に入れて持って帰りました。たたんでしまえるのはソフトクーラーバッグの強みですね。
飲み物
半分凍らせたペットボトル
以前どこかで見たHuckで、前日にペットボトルの水の半分を別の容器に移し冷蔵し、残りの半分だけ凍らせておいて、朝に取り出しておいた水をもとに戻して持っていく半冷凍のペットボトルを作っておきました。立てて下に氷がある状態だと溶けにくいので、凍らせるときに斜めに設置しておくと良いです。
半分凍ってるドリンクはクーラーバッグから出して飲んでいても、ある程度冷たい状態が維持されるのが良いですね。
凍らせたペットボトル
午後用として、完全に冷凍したペットボトルも用意しました。保冷剤代わりにもなるのでクーラーバッグの保冷力に不安がある場合にも重宝します。最近は凍ったものがコンビニで買えるので手間がないですね。
逆にクーラーバッグの保冷力がしっかりしてる場合には、午後になってもまったく解けていない場合もあるので、飲料の消費ペースなどを鑑みてクーラーバッグから出しておくなどの対策が必要な場合があります。
冷凍ペットボトル飲料は「凍っている部分が残っているのに水分は飲み切ってしまった状況」などでは、同系統の(常温の)飲み物であれば注ぐことで溶かす/ぬるい水を冷やすことができます。
クーラーバックに凍らせたペットボトルを入れておけば、開け閉めさえしなければ1日たってもそれなりに凍ったままをキープできると思います。
スポーツドリンク
各自お好みで買って持っていくのが良いと思います。ソルティライチなどある程度塩分が入ってるものであれば、塩分補給にもなるので良いですね。
ペットボトル以外には粉末だったり原液タイプのものもあります。大量に作って消費するなら個別に買うより安いです。また濃さを調整できるのが良いところです。
ソルティライチも原液タイプがあって、個人的に市販のソルティライチはちょっと濃い目に感じるので、原液タイプで好みの濃さで(少し薄め)作って水筒に入れて持っていきました。水で作るのですが、食中毒対策で(念のため)浄水ではなく水道水をそのまま使っています。
OS-1について
経口補水液として売られている大塚製薬のos-1という飲料です。熱中症対策グッズとして売られているように思えますが公式サイトの文言を見ると「軽度から中等度の脱水症における水・電解質の補給、維持に適した病者用食品です。」とあります。どちらかといえば熱中症予防というおり「熱中症になってから対策として飲む」という感じに近いのですよね。
暑さに慣れていなく、汗だくでほぼ熱中症状態で会場にいるのが確定しているような人は飲みながら、というのも考えられますが、基本非常用だと考えたほうが良いかもしれません。常飲するには糖分塩分がかなり高いので注意。塩分とりすぎは血圧上がるのでかえって熱中症リスクになります。
カフェイン
エナジー系ドリンクやゼリー飲料にもカフェイン入りのもの結構ありますね。限界サークル参加の場合にはある程度カフェインをキメたい、という事情もあるかもしれません。ただ、カフェインの過剰摂取は動悸が激しくなったりと、それはそれで熱中症リスクがありますので、体質や体調によっては控えたほうが良いと思います。
ちなみに、コーヒーなどカフェイン入りの飲料には利尿効果がありますが「カフェイン入りの飲料を飲んだ場合の利尿効果よりも水分摂取効果の方が高い」とのことで「カフェイン入りの飲料でも飲まない状態に比べたら飲んだ方がはるかにマシ」らしいです。
「軽度脱水時の緑茶飲料の飲用が、尿排泄を促進しないことを確認」
個人的には嗜好品としてコーヒーが飲みたくなるのでアイスコーヒーを水筒に入れて持って行きました。その分、ゼリー飲料やそのほかの飲み物はカフェイン無しを用意していたのである程度バランスは取れていた感じでしょうか?
コップについて
口を付けた常温のペットボトルは雑菌が繁殖しやすいので、念のためコップに注いで飲んでいました。
「フタが閉まらない飲み物」をブースで使用することに関しては、賛否両論あると思いますが、夏場に関しては衛生面重視で使用しています。混雑するエリアなんかだと、たまに押し出されてブースに倒れこんでくる人なんかもいるので危なさはあります。
小容量のダブルウォールのチタンマグは結露しにくく、サイズ違いで重ねて持っていけるので使いやすいです。
食べ物
イベント時だとテンションが高かったり忙しかったりすると食べ物のことを忘れがちですが、何かしら食べたほうが良いです。傷みにくいもので食べやすいもの、好みのものを用意しておきましょう。当日朝買うか、前日夜買うかにもよりますが、常温保管よりはある程度冷やしておいた方が安全だと思います。あとおにぎりに関しては「火の通ってない生具材」は避けた方が良いです。
主食だと、おにぎり、魚肉ソーセージ、エナジーバー、カロリーメイトなんかが候補でしょうか。ようかんやナッツ類など、カロリー高めのおやつ類を忍ばせておくのも良いですね。
ゼリー飲料
ビタミン系、プロテイン系、エナジー系、塩分ミネラル摂取系、と様々あると思いますが、基本好みで良いとは思います。食欲落ちてくるので、軽食代わりに、という用途にも(食べれるなら食べたほうが良いんですが)。
保冷バッグあれば冷えたゼリー飲料が飲めるので、気分転換にもなります。あと冷凍ゼリー飲料、今回初めて貰いましたがとてもおいしかったです。
塩タブレット
一応持っていましたが摂取はしませんでした。スポーツドリンクやソルティライチなどには塩分も入っているので、その辺で塩分摂取しきれる範囲だったかと思います。水/麦茶オンリーであれば併用した方が良いかと思います。
塩ブレットを食べて「甘くておいしい」って感じたら結構やばいです。
そのほかの冷感・冷却グッズあれこれ
過去のイベントも含めて、実際に使ってみた感想です。
帽子
一般参加ではもはや必須アイテムかと思いますが、サークル参加でも有用です。短期間ですが移動中に日に当たるとダメージをうけるのでなんらかの対策があった方が良いと思います。
絞って使えるタオル
濡らしたものを首に巻いて気化熱で涼むタイプのものです。乾いたら濡らして再利用可能。
濡らして絞ると「湿ってるけど滴らない」状態を維持できます。水を貯えつつ滴りにくい、というのはイベントでは大事なことですね。あとトイレなどで多めに濡らして首や顔拭いたりと、普通にタオル/ハンカチとしても利用可能です。トイレで濡らして絞るだけなら普通のタオルでも良いんですが、場所柄垂れたり飛んだりにはある程度気を使う方が良いと思います。トイレで水道が使えるのでこまめに濡らすことは可能ですが、一人参加の場合はあまり頻繁にブースを離れるのは難しいので別途濡らす用の水を用意するなど一工夫必要です。
大きめのものを一枚持って行って会場で使っていましたが、首に巻く使用方法は空気が流れなくなるので空調ベストとは相性悪いです。タオル代わりに使っていました。使用後に濡れた状態だとしまいづらいので容器かジップロックなど用意しておくと良いです。
冷感タオル(アルコールタオル)
冷タオルなどとも言われますが、アルコール(エタノール)に浸したウェットシートです。
実際使いましたが、お手拭き(ウェットシート)にアルコールなど揮発性の成分がたっぷりしみ込んでいる感じです。手や首などを拭くとすごい勢いで揮発して温度が下がります。水よりも気化の勢いがあるので、その分温度も下がるみたいですね。
パッケージに-3℃とか-4℃とか書いてありますが製品によって温度が違います。差し入れで別のも頂いたので-3℃と-4℃のものを使い比べてみましたが、-4℃の方はメントール的な要素が入っているのでその分ヒヤッと感は強かったです(それが-1℃分?)。
放っておくとアルコール成分が揮発してただのシートになってしまうので、短時間で使う用ですね。単発使用の冷感グッズとしてはとしては結構効果ある方だと思います。
メントール成分強めな方は空調ベスト付けながら使うと目にしみるので大変な目にあいました、使うなら風当たらない部分で使うか、しばらく風止めましょう。
あと、アルコール成分や刺激成分多いので人によっては肌や体に合う合わないが出そうです。
ウェットシート/ボディシート
首筋や耳の後ろなどを拭くだけでもスッキリします。また交代でサークルを離れられるようなら、トイレなどで体を拭くのも良いと思います。だいぶスッキリしますし気分も良くなります。ひんやり成分が残ってるうちに空冷ベストを着ると冷感が気持ち良いです。
冷感スプレー
液体やガスを吹き付けて涼むタイプ。ガスに関しては一瞬涼しさを感じるだけで効果時間が短いのと、匂いが流れやすいので若干周りに気を遣います。液体スプレータイプは気化熱を利用するので実際に多少温度が下がるのと、メントール的な成分が含まれているものはひんやり感が結構持続します。
液体スプレータイプのものは空冷ベストを併用すると相乗効果は結構強いです。
ガスタイプのものだと、スポーツの用のアイシングスプレーが良いそうです。
結局どうしたら良いのか
「サークル参加でも、とにかく水は2L以上持って行こう」
空調ベストは一定の効果がありますが、限界もあります。水冷ベストは準備と運用がちょっと大変です。冷感グッズはいろいろあるから各自用意してつかってみてね、という感じでしょうか。
空調ベストや水冷ベストなんかはそこそこお値段もするので気軽に購入、というわけにもいきませんし、それぞれメリットやデメリットもあります。クーラーボックス、クーラーバッグなんかも搬入の手間も考えるとあまり大量に氷や保冷剤なんかを持ち込むのも難しく、これさえあれば決定的に涼しくなる、というのが無いのが実情だと思います。複数の手段をうまく使って、なんとか暑さに負けずに、皆様良いコミケを。