持ち歩きできるマルチツール、レザーマン STYLE PSを購入してみた

折りたたみのマルチツール、いわゆる「十徳ナイフ」と聞くとだとスイスアーミーナイフを思い浮かべますが、レザーマンのツールはプライヤーがついているモデルになっています。なかでもこのSTYLE PSに関しては非常にコンパクトなのと「ナイフがついていない」というのが大きな特徴です。

日本では、正当な理由がない場合、刃渡り6センチ以上の刃物を所持することは法令で禁止されています。6センチ以下のナイフでも場合によっては問題になることもあるので、「業務などで常に必要」、「キャンプなどの行き帰り」などの「正当な理由」が有る場合を除いて、普段使いとしてナイフを持ち歩くのはかなりリスクが高い行為です。

マルチツール、便利なんですがやはりナイフが付いていると前述の通り「うっかり持ち歩けない」という問題が出てくるので、普段使いで持ち歩くなら「ナイフが付いていない方が便利」という結論になります。

さて、レザーマンのマルチツールですが、一番小型のSTYLE PSにはナイフが付いてませんので、普段使いに良いかな、とひとつ購入してみることにしました。

全長7.5cmと思ったよりも小ぶりです。開いたり閉じたり、各ツールの出し入れはバネも効いていてキビキビと動きます。

まさにてのひらサイズ、といった感じ

プライヤー

かみ合わせの精度はきちんと出ている感じ。一応ワイヤーカッターもついています。カッターの方は材質的にあまり強度はなさそうですが、1~2mmくらいの線なら切れそうです。

はさみ

はさみ、板バネが入っているので押すだけで切れます。小型ですが切れ味は良いです。

ピンセット

小ぶりなピンセットです。奥まっているので取り出しにコツが要ります。

爪などで引っかけて引き出す感じ

やすり

やすり、先は軽くとがっていて、一応マイナスドライバーの用途として使えるようになっています。
実際に使ってみましたが、パソコンのインチねじくらいなら普通に外せました。ただ、固くしまっていたり固着してるケースなんかだと、部材の強度なんかも含めてちょっと怖いです。ドライバーとして使う場合には限界を超えないように慎重に使うか諦めた方が早いと思います。
むしろ形状的に、梱包材のテープに「突き刺して穴開けする」といった「開封用途」の方が向いているかな、と思いました。

カラビナ/栓抜き

カラビナ部分、引っかける他に栓抜きとしても使えるようです。

カラビナ部分に穴が空いていたので、余ったロープを付けてみました。アクセントになるし、ちょっと引っかけておけるのは便利かな、という感じ。

収納ケース

じつはこのマルチツール、サイズ的にほぼほぼ100円ライターと同じサイズなので、ライター用のケースが流用できます。

実際に購入してみました。ケースのサイズは3.5cm×8.5cm×1.0cmのサイズ。ライターケースとしては標準的なサイズかと思いますが、幅に関しては少し余裕を見て30mm以上のものが良いかともいます。

ちょうど良い収まり感では無いでしょうか。

金属部分がほぼ露出しなくなるので、他のものと一緒にポケット等に入れて置いても傷つかなくて良いと思います。取り付けた紐が取り出し用にちょうど良かったです。

総評

「折りたたみのプライヤーにはさみがついている」というツールで、他はおまけ程度に考えた方が良いかもしれません。ただ、全体の作りなどはしっかりしていてキビキビ動くのでツールとしての存在感は結構あると思います。マルチツールとしては控えめな機能ので、ナイフがついていて良いのであれば、より機能が多い上位モデルの方が良いと思います。

登山/キャンプシーンでの利用、ということであれば「行動食などが開封できないときに、ハサミが欲しい」というケースはあるあるです。縫製のほつれとかを切るのにも良いですね。
アルコールストーブの取り扱いや、火にかけたマグカップにフタをしたい、といった、「プライヤーをトング代わりに使う」というのにも活用できます。

作りもしっかりとしているので、「小型のプライヤーが欲しい」、「はさみを持ち歩きたい」、「ナイフがついていない方が良い」、という普段使いとして使いたい需要にマッチする人向きのツールだと思います。

※ナイフがついていないので飛行機にも持ち込める……かと思いきや、形状が紛らわしい、はさみがついている、といった事もあって、持ち込み荷物として認められるかどうかは難しいところのようです。